第228話○少し早いバレンタインデー

 明貴子の思いのこもった『私とあなたの200日』のアニメ化がいよいよ今日13日に発表される。私は特に記者会見に参加する予定はなく、アニメのスタッフさんたちが会見に臨むだけのようだ。会見では、明貴子の思いに関しても読み上げられる予定だそうで、親しくしている人たちで固めたっていう感じに取られたくない気持ちがみんなに伝わるといいなあ。


 そして、私の方は、仕事の合間で買ってきたチョコレートを圭司に渡す予定。当日は旅行の初日だからね!圭司の新作も結構面白くて、本当に今後が楽しみ。ただ、ちょっと全体に展開を急ぎすぎているような気がするんだよなー。旅行から帰ってきたら伝えようかな。


 今日は午前中に自主レッスンをして、13時からバラエティ特番の収録。淡路亭いわしさんがMCなのでこれは伸びるだろうと思ったら案の定、2時間番組の収録が6時間になった……。取れ高が相当低いような気がすると思ったのだけど、大御所芸人さんだから許されているのかもしれない。19時過ぎにお台場のみずほテレビを出るとまっすぐ家に帰る。


「ただいま!」

「おかえり。」


 圭司とキスをして着替えと手洗いを済ませてしまう。味噌のすごいいい香りがしているけどなんだろう?


「今日は、寒いから牡蠣鍋にしてみたよ。」

「それで味噌の香りがすごかったんだね!」


 圭司の作ってくれた牡蠣鍋は本当に美味しかった!食べ終わって流しに食器を下げたあと、圭司が食洗機へ入れる前の準備をしているタイミングで部屋からチョコレートを取ってくる。戻ってくると圭司もちょうど終わったタイミングみたい。


「圭司!一日早いけどハッピーバレンタイン!」

「えっ!?あっ、そうか!明日はバレンタインか。いままでもらったことがなかったから全然気がつかなかったよ。」

「うん、明日は旅行だから一足先に渡そうと思ってね。」

「嬉しいなあ。開けてみてもいい?」

「もちろん!」

「おっ、これは大正製菓だ!」

「前に大正のチョコレートが好きだっていっていたから変に凝ったものよりこっちの方がいいかなって。ロケ現場の近くで大正のバレンタインフェアをやっていたんだけどバレンタインデーの特別仕様チョコレートとかがあったからそれにしてみたよ。」

「ありがとう!うれしいなあ。」


 圭司は大事にチョコレートを一枚食べると嬉しそうに箱を閉まって冷蔵庫に入れた。ここまで嬉しそうにしてくれると本当に私も嬉しいよね!チョコレートを渡すといい時間になっていたので、お風呂に入る。もう一緒にはいるのも慣れたもので、背中を洗ったり、前を洗ったりするのも……あれ?圭司のあそこがいままで見ていたより明らかに大きくなってる。


「圭司、もしかして!?」

「……うん、多分これは大きくなった。」

「そっか!だいぶ良くなってきているね!」

「そうだね。昨日まではそんなでもなかったのに急になるもんなんだね。」

「毎週ちゃんとお医者さんに通って、薬を飲んでいたのが良かったのかも!」

「そうだな……。未亜、本当にありがとう。」

「うん!」


 のぼせないうちに二人でお風呂から出て、ソファーでまったりしていると大きくなったあそこを見てしまったからか、私の方がなんかスイッチが入った感じになる。そのままソファでイチャイチャしていたら圭司がお姫様抱っこをしてくれたけど、やっぱり慣れなくて恥ずかしい……。


「未亜……。」

「圭司……。」


 圭司が全身を優しく愛撫しながらルームウェアを脱がしてくれる。私もお返しに脱がせていく。前にやったシックスナインの形になると圭司のあそこはいままで見たことのないくらいのおおきさ。頑張ってお口でくわえてみる。圭司もあそこをなめているので私の頭もぼんやりして来ちゃった……。


「未亜……ちょっと試してみたいんだけど、アレがなくて……。」

「……えっ、あっ、あるよ……。」


 私がポシェットからスキンを取り出すと圭司は自分のあそこに頑張って付けているようだ。

 あんな大きなものが私の中に入ってくるのかと思うとちょっと緊張で身体が硬くなる。初めては痛いって聞くから、少し恐怖心もあるよね……。

 私は仰向け、圭司が上になって、何やら私のあそこと自分のあそこをこすっていたけど、動きが止まっちゃった。あれ?どうしたのかな?


「……ごめん。小さくなっちゃった。」


 私は身体を起こすと圭司が申し訳なさそうにしてうつむいていたので思わず抱きついちゃった!


「うん、大丈夫。ここまでついに来られたんだもん。ここにスキン入れておくから今度またそんな感じになったら、ね。」

「そか、そうだな。本当にありがとう。」

「私は圭司のフィアンセだからね!一生一緒だから焦る必要はないよ!それに実は今日はちょっとまだ心の準備が出来てなかったから……。」

「あっ、無理させちゃったかな?」

「それは大丈夫!また次の機会に頑張ろうね。」

「そうしよう。」


 圭司ともう一回一緒にお風呂に入って、歯を磨いてくっついて眠りについた。もうここまで来られたんだもん、あとの山は低いよ。もうちょっとだから二人で乗り越えていこうね。

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