第178話 劣勢のモルゴン

 中にいた、兵士たちは我先に、出口に向かって走った。


 当たり前である、事前調査でモンスターいないの分っていたので、

武器、防具を持って来ていなく、作業し易い作業着だったからである。


 「たいへんだ、ダンジョンにモンスターが現れた!」


 「何、それは本当か、そういえば聞いたことある」

 「ダンジョンはある程度マナが溜まると、自動でモンスターを排出すると」

 

 「なに、ダンジョンの外までは出てきまい」

 「万が一、外に出てきても、こちらも1個分隊いる、1匹なら何とかなるだろう」


 しばらくすると、モンスターが外に出て来た。


 「ミノタウロスだと、しかも3匹もいやがる、どうなってんだ」

 「総員戦闘準備、敵はミノタウロス、総員突撃!」


 ミノタウロスに斬りかかった隊員の剣がこともあろうか宙に舞った、

しかもミノタウロスは手のひらを前に出し、

おいでおいでの挑発のポーズをとっている。


 ち、舐めやがって、しかし勝てる相手ではないことも確かだ。


 「全員、本隊まで一時退却!」


 隊員たちは、脱兎のごとく逃げ出した。


 「おいおい、やつら全員逃げちまったぜ」

 「うん、これじゃ運動にもならんな」


 「マスターから入り口を守れと言われたから、この場所離れられんし・・・」

 「まあ強い、冒険者あたりを連れて帰ってくることに期待するしかないな」


       ★  ★  ★


 「クンリョウのおじさん、早く魔石回収して帰りますよ」

 「早くしないと、モルゴンから応援が来てしまいますよ」


 「わかっておるわい」

 

  クンリョウは、とある部屋に行き、壁を触ってマナを流し込んでいる、

 タッチパネル式のドアかよ。


 横にあった隠し扉が開いた、そこには魔石300個位と宝石、ポーションなどがあった。


 確かにこれが、大三元のやつらの手に落ちれば、一息は付くだろう。


 

 

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