第154話 大三元酒場

 大三元帝国のとある酒場。


 「おい、聞いたか、ダンジョン1位のポンシェが潰れたのを」


 「ああ、モンスターが溢れ出て大変だったらしいぜ」


 「なんでも元は、勇者が逃亡しちまったのが起因らしい」


 「ああそれで脚本が、狂ちまって、修正に向かった魔王たちがいないことにつけ込んで、

弱モンスターが蜂起したんたろ」


 「じゃあ、魔王たちは、まだファン・ゴンに居る訳か?」

 「あそこ、マナないし、もう死んでるんじゃね?」


 「いやいや、当座間に合う位の、魔石は持って行っているだろ」


 「そういえば、勇者の子孫、奴隷紋つけられて、討伐に向かったんだよな」


 「まあ、返り討ち合うのが関の山だろうが、教会も邪魔者には早く死んで欲しいんだろ」


 「それで思い出したけど、勇者の討伐、賞金ついたんだってな、

20ダンジョンインゴッドだそうだ、確か、生死は問わないらしい」


 「おお、それは豪気な、俺様も勇者討伐に出向くか? ハハハ・・」


 「それより、魔王討伐の方が楽じゃね? マナが尽き掛けのところを強襲」

「国からたっぷりの報奨金貰えるんじゃねえ?」


 酔っ払いたちの話は、まだまだつづいた。


       ★  ★  ★


 その頃の、ファン・ゴン。ダンジョンを偵察に行っていた部隊が戻って来た。


 「どうだった?」


 「まったく、何もありません、もぬけの殻です」


 「いったい、やつらどこに行ったんだ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る