第96話 馬車

 そういえば、お嬢様が視察に来た時、乗っていた馬車ボロかったな。


 うちの7ッ星ホテルは、朝・昼・晩のメインダイニングは、

バイキング形式にするつもりだ、そのために、パク・・、

いや視察に行った、某恵○寿のウ○スティンの玄関に馬車あったんだよね。


 これ幸いと、パーティクルドーンさせてもらいました。

もちろん、料理の方もすばらしいもので、そちらもパーティクルドーンです。


 今度、お嬢様が来た時にでも、馬車はプレゼントしてやるか、

気に入ったら、白いタイプやバスもあるらしいし、また地球行くのもいいだろう。


 特にアレーナの港町とは、交通をつながないといけないし、

バス型のオム○バスは、ぜひとも欲しいところだ。


 まあ、その前に道を整備しないといけないね。

電気、水道をつなぐ訳ではなく、表面を舗装するだけだから、

たいして時間は掛からない、パズルを組み立てて行くが如く、

パーティクルドーン、ドーンですから・・。


 それは、草木も眠る丑三つ時に実行された。


       ★  ★  ★


 アレーナの港町の城門を朝開けると、異端の光景が現われた。

王都に向かう、北国道はそのままだったが、

南のヤシリギ国につながる南国道が舗装されていたのである。


 「なんじゃこりゃ?」「道が綺麗になっとる」「領主さまに報告じゃ」


 「領主様大変でございます」


 「どうした」


 「南のヤシリギ国につながる道が、綺麗になっております」


 「うむ、その件については、事前に報告があった」


 「さ、さようでございますか」


 「綺麗になっただけだったら問題なかろう」


 「そうでございますね」門番はしずしずと帰って行くのであった。

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