第60話 領主邸へ

俺は、作業をしていた、若い女性に声をかけた。


 「すいません、アレーナ・ジョゼ辺境伯の邸宅はこちらでよろしいのでしょうか?」


 「はい、そうですけど、あなたは?」


 「あ、申し送れました、わたくし星野と申します」

と言って、ダンジョン協会に作ってもらった名刺を差し出す。

うーん、日本人だな。


  ホシイイノさん?」


  「あの、ダンジョン協会から書簡が、届いていると思うんですけど」

 「このアレーナに、ダンジョンを作ろうと、ご挨拶に来ました」


 「あ、聞いております、今、父いるので、案内しますね」

 

 どうやら、この女性が領主の娘みたいである、

案内されると、40代位の男性がいた、

おそらく彼が、アレーナ・ジョゼ辺境伯なのだろう。

彼女が、何か耳打ちしている。


 話を終わって、こちらを見たので「星野敬太と申します」と挨拶をした。


 「私が、このアレーナの領主アレーナ・ジョゼである」

「話は聞いておる、なんでもここにダンジョンを作りたいんだって」


 「はい、そうです」


 「ダンジョンを作ってくれるのは、ありがたいが、

ここはマナが少ない、すぐに干からびてしまうと思うが、いいのかね?」


 「その点は、たぶん大丈夫だと思いますよ」

 「これご挨拶の、つまらないものですが」


 俺は、南国なので、日持ちのするフルーツタルトの詰め合わせと、

ダンジョンインゴット50gを100個を挨拶として渡した。

 

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