第59話 領主への挨拶

 ルガトルポ公国、アレーナに新規ダンジョンをすることになった俺は、

アレーナの領主へ挨拶に行くことにした。


 ルガトルポ公国は、王政国家であり、細かく分けられた領地を、

領主と呼ばれる貴族が、管理支配していた。


 なんべく揉め事は避けたい俺は、領主のもとへ挨拶に行くことにした。


 アレーナは、人口約1万人、アレーナ・ジョゼ辺境伯が領主を務めている。

ルガトルポ公国が、人口約30万人であるから、それほど小さくはない。


     ★ ★ ★ ★ ★


  「旦那様、ダンジョン協会から、このような書簡が届いております」


  「ダンジョン協会? 王家からじゃなく?」 


 アレーナ・ジョゼ辺境伯は、書簡を空け読んでみた。


 怪訝な顔をする、辺境伯に執事は尋ねた。


  「いかがなされました旦那様」

 

  「このアレーナに、ダンジョンを作りたいと・・」

 「正気の沙汰ではないわ、南国はマナが集まりにくく」

 「ダンジョンを作るには不向き、そんなの子供でも知っておるわ」


  「そうでございますね、何か思惑があるのでは?」


  「まあよい、近日中に挨拶に来るそうだから、その時に見極めよう」


     ★ ★ ★ ★ ★

  

 俺は領主邸へ、足を進めた。


  「しかしホント田舎だなあ、道は舗装されてないし、人も全然いない」

 「まあ、何もない方が、開拓しやすくていいんだろうけど・・」 

 

 歩いていくと、それらしき建物が見えた。


  「うわ、一応石造りだけど平屋建てかよ、しかもトーテムポールみたいのもある」


 いくつか建物があったが、多分一番大きなのが領主邸なんだろう。


 ちょうど前の畑らしき所で、仕事をしている若い女性に声をかけた。


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