4
部屋の外が静かになったので、ドアに聞き耳を立てる。気配を感じられない──おもいきって鍵を開けた。廊下に出たわたしは、隣の部屋へ隠れる事にする。
*
寒さで目が覚める。どうやら、疲れ果てていつの間にか眠ってしまっていたようだ。
下へ降りようと廊下に出ると、娘の部屋の前に包丁が落ちていた。
一気に血の気が引く。
娘は…………娘は、本気でわたしを殺すつもりらしい。包丁を拾い上げ、力なく階段を降りた。
一階へ降りると、玄関の
元々、モモは自分には
小さい
娘に気づかれると焦りはじめたその時、階段を降りてくる足音が聞こえてきた。
玄関からの脱出はあきらめ、慌てて自室へと逃げ込む。モモはもう吠えるのを止めていた。
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