#7 気に入ったって事だよ。
「それに聞いた話ですが…。女の子から見て、男って二種類のタイプに分かれると聞きました。それなら女の子にとって無理もない事だし、少し強引になってしまう事があるのも分かるような気がするんです」
僕は自分なりに考えている事を先輩に話し始めた。
「人工受精により誕生した男の人って時に『
僕の勝手な感想なんだけどダイヤモンドは確かに高価なんだけど小学校の帰り道になんとなくやってた石蹴り、その時の石のようにそこらへんの地面に転がっていたものをわざわざ高いお金を出して買うだろうか?希少だから人が価値がつく。それが人間の男というだけだっただけで僕というなんでもない存在に
『湯水のごとく使う』なんて言い回しがあるけど、これは水と燃料となる
水も無く木も生えていないような砂漠でなら絶対に出て来ない言葉だろう。現に男性消失現象が起こる前には僕は女子生徒と話す事なんてほとんど無かった。彼女いない歴=年齢、そして特に女子と学校で会話する事も無く…それが僕の日常だった。
イケメンで小さな頃からモテモテなら今の自分の状況に何の疑問も感じないかも知れない。しかしながら僕はそれとは程遠い存在だ、とてもそんな気にはなれない。
「だが、性欲が無い訳ではないだろう?」
せっ、性欲っ!?先輩の切れ味鋭い単語に僕は戸惑いながらも僕は口から洩れだしそうな言葉をなんとか飲み込む事が出来た。危なかった…もし口を開いていたら動揺に動揺を重ねた
「無い訳ではないです。だけど…」
「うん?」
「なんていうか…、それって男が自分の欲求を押し通しているだけみたいにも感じるんです、僕が自分に自信が無いせいかも知れませんけど…。本当に相手を大事にするなら、なんて言うか…これから先も一緒にって思うならいきなりでなくても時間をかけていけば良いと思うし…」
「………」
「同じ学校なら今日しか会えないという訳でもないと思うんです。だから自分の性欲とか…そういうんじゃなくて一緒に…っていうか」
性欲…。なかなか言葉とか話しにくいテーマなので上手く言葉には出来ない、しかも話相手は先程会ったばかりの女の人だ。普通に考えればなかなか話すような話題ではない。
「一時の欲求の対象とは見ていないのだな」
梁緒先輩が僕を見ながらそんな事を言った。
「そっ、それはそうです」
「気に入ったぞ。悪くない考えだ」
僕は何を当然の事をと思い、つい反射的に口から言葉が洩れた。それに対し先輩は凛とした口調でそう返してきた。
しかし、僕とまっすぐに
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