第2話 村を潰したいと思います

 俺は魔王城まおうじょうに向かう途中に小さい村を見つけた。最初は無視しようと思ったが、何事も小さな事から積み上げてくのが大事だって近所の破産はさんしたおじさんが教えてくれたのを思い出したので潰しに行くことにした。俺はあのおじさんのようにはならない。

 って事で俺からしたら住んでるだけで精神せいしんが崩壊しそうな村に到着。さて、おどすか。

「俺は勇者だ!」

「勇者様、ようこそ〈ホ・ウーカイ村〉へ何用ですか?」

 なんか変なじじいが出てきたんだけど、用事くらいわかれよ。

「いや、世界征服せかいせいふくの一環に滅ぼしに来ただけだよ?そんなんもわかんないの?」

「全く分かりませんが…って、滅ぼしに来た!?」

 何にも分かんないじゃん。

「それでお前がここの1番偉いやつか?」

「は、はい。この村の村長、葉参寸善はさんすんぜんです」

 村長か、名前からしていつか破産しそうだな、まぁ滅ぼすから関係ないか。

「よし、じゃあ滅ぼすわ。死にたくないなら出てけ、いつかは死ぬ事になるだろうけどな」

「この村はみんなが力を合わせてここまで大きくしたんだ!!簡単に滅ぼされてたまるか!」

「それにしては小さくね?」

「うぐ…そ、そんなのはいいんだ!お前もここまでだ、私との会話は時間稼ぎ、周りには兵士が居るのには気付かなかったのか?」

 と、なんかほざいておりますがとっくに気付いてる、この量は気付かない方がおかしい。既に対策済みだ。

「あーはいはい話はここまで、もうめんどい。さよなら」

「は?」

 そう言って俺は剣を掲げて言った。

「ビックバン!」

 自分も死ぬんじゃないかって?俺は勇者だ、特殊スキルで自分の技は自分には効かないってのがあるんだ、残念だったな。

「さて、まず一つ」

 金目の物を奪っておけば良かったな…

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勇者に転生してしまったので、ひとまず世界を滅ぼそうと思います。 夏氷 ラベンダー @natsugooriRabenba-

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