第48話 交流会〈こうりゅうかい〉
顔合わせをした当日、プロジェクトに係る全員と飲みに行くことになっていた。
無論強制ではなかったが全員が参加していた。
総勢23名分の勘定は全て
福利厚生費が役員でどの位割り当てることが出来るのかは知らない。
確か外部との交流が多々ある営業の課長クラスで接待交際費が上限が二万円といったのは聞いたことがある。
今回心得とはいえ課長に昇進した
非常に微妙な額である。
23名分だ相当な額となる事だろう。
役員とはいえかなりの額を自費出費するのではないか?
だがやはり負担が大きいはずである。
だが今回は自費で全て
接待交際費、福利厚生費なども今回のプロジェクトにおけるターゲットになっていた。
美春の考えとしては自社の社員に対する恩恵となる福利厚生費は特にメスを入れる対象ではないらしい。
問題は接待交際費の方らしい。
接待交際費と称して自分の利益にする輩が非常に多いのが現状みたいだ。
買いかぶりすぎである。
だが、先輩である
宴も始まってからしばらくの時間が経過していた。
時間が経つにつれ皆も打ち解けて来た。
「
プロジェクト参加の社員の一人の会話である。
「私は噂のみで
「だけど今日の顔合せで噂とは違う人物だと確信できました。」
そんな事はない全部が全部ではないがほぼ俺は噂通りの人物だ。
顔合せのの件も巧みに
「でも
事実に反論する必要はないし、間違っていたとしても反論することすら面倒だっただけだ・・・。
「だけど私は今回の事で確信しました。
こいつ酔っているのか?
昨日までの
「
プロジェクトの趣旨である改善を常に考えている姿勢は立派である。
しかし
実際に
騙す?
『人を見る目のない
『そういった
騙す・・・良くない言葉だ・・・。
恐らく演じるという事だろう・・・。
確かに
気持ちが乗らない時はその様な態度を取るし、不満がある時には顔に出る。
演じる事などしたことはなかった。
駆け引きとかも嫌いだった。
だが時にはそういったものは必ず必要になる。
思っていたことを否定され腹の中で舌を出している程度の事はやっていた。
そして
今回急に皆の態度が変わったのは
演じる上での監督みたいなものだろうか?
全く美春には恐れ入る・・・。
正直、
他人とは関わりたくないし関係が深まりそれを失う事になるとショックが大きい。
昔からの馴染みは別として新たな交流を取る事をしてこなかった。
結局これが自身に壁を作り、他人の低評価につながっていた。
本当に
最初の
(先輩は最初から俺にとっては理想の教師だったようですね・・・。)
宴は大いに盛り上がり、
以前ならこういった集まりでも
楽しい宴にも終わりの時が来ていた。
最後に
「皆も楽しんでくれたみたいで何よりです。」
「肩苦しい挨拶はもう必要ないですね・・・必要最低限の事だけを述べます。」
「来週よりプロジェクトは本格始動します。」
「皆はもう何をやるべきか輪郭だけでも見えて来たと私は思っています。」
「従業員の為に皆で頑張っていきましょう!」
会社の為とは言っていない。
生徒一人一人に寄り添う理想の教師・・・。
まったく
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