第24話 奮励〈ふんれい〉(3)
本当に
昔はあまり好きではなかった
季節は春。
就職か受験の選択をすることとなる。
だがその前に
要領の良かった
つまり故郷を離れ首都に行く。
今日は最後の勉強会であった。
現時点で習っている学校の教科はとっくに理解している為参考書などで今は勉強している。
全て
この時間が終わるのを惜しむかのように・・・。
いつも通り二人で自転車を押し徒歩で・・・。
しかしいつもの冗談交じりの会話はない。
最後だから
でも何を話していいか解らなかった。
だがそんな
「
「明日から寂しくなるなーっ。」
「本当に楽しい時間だった・・・。」
「
その言葉を口にしなければならないのは
「そんな・・・礼を言わないと行けないのは俺の方ですよ・・・。」
「俺、
「
「明日からこれがなくなると思うとすごく寂しいです・・・。」
いつもならこんな言葉を発言したらからかってくる
だが今日の
「嬉しい事いってくれるね~っ、その言葉だけでもお姉さん救われた気持ちになっちゃったよ。」
「あたしさー中学の時、
「高校生になってさ
「そんな時あの図書館で
そんな事くらいで2年近くも
相当罪の意識を感じていたのだろうか?。
「まあ、最初は基礎だけ教えれば後は何とかなるし、基礎教えるくらいまでで良いかなって思ってたんだけど、
「
「男の子が好きな女の子に意識してもらいたくていじめちゃうって感覚と同じなのかな?」
「だからごめんね。お姉さん大人気なくて・・・。」
「何言ってるんですか!?」
「謝る必要なんてない!」
「
「俺は
「だから謝ってほしくない!」
「先輩には感謝しかない!」
「先輩、本当にありがとうございました!」
すごく美しい笑顔だ。
キザな
「
「でも色々な経験をしてない教師はダメだとも言ったよね。」
「だから私は教師以外の資格も取る。」
「就職もするよ。」
「そして色々な経験をする。」
「でも最後には理想の教師になる。」
「それが私の『夢』だから・・・。」
「だから
そして
「君はあたしの初めての生徒なんだからね・・・。」
実現は難しいであろう。
だが
そして実現してほしい。
時は長く続いた昭和が終わり新しい年号となった平成。
昭和の象徴である実質元首の死を悼み日本中が悲しみに包まれた。
日本経済は最高潮に達して世界中の富が日本に集中する勢いだった年の出来事。
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