二段構えの仕掛けには驚きとともに感動を覚えました。さすがはマサユキさん、お見事です!
細かい部分で言えば、その1における「無慈悲に唐揚げを凪くんの口に入れるシーン」といった日常の場面が大変に面白く、「くすり」とさせられました(笑)
さて、美月さんの仕掛けを看破した凪くん(?)は、さすがですね!
肖像画の唇にマーカーを塗り、走り書きとともに美月さんに対してある種の釘を刺した手腕は鮮やかであり、また、少し恐ろしくもありました。
ところで、このとき凪くんは唇を緑色で塗っていましたね。凪くんが赤ではなく、あえて緑で塗ったことって、区別できない美月さんに対してきちんと伝わるんですかね? もちろん、走り書きもありますし、こういった事件の直後ですから即座に自身の失敗を再現したものだと、美月さんも想起できるとは思うんですが……。ひょっとすると、塗った色だけでは伝わらないんじゃないかと思ったり……?
私の勘違いかもしれませんが(笑)
作者からの返信
御咲花様
コメントありがとうございます。
とても嬉しいです。
そうなのです!
仰る通り、なぜ色覚異常の美月がマーカーの色を緑と認識できたのか。
実は彼女は全ての赤、全ての緑が判別できない訳では無く、見れるものもあります。
本来なら文中の「ごく限定的なもの」とうたった後の「赤と緑の区別がつかないだけ」を「一部の赤と緑の区別がつかないだけ」とすべきだったと反省しております。
勿論、凪も【どんな緑なら判別できるのか】までは見抜けた訳では無いので、そこは【走り書き】との相乗効果を狙ったのだと思います。
いずれにせよ、ラストの話はどんでん返しに重点を置き過ぎて、かなり雑になった事は確かです。
「えい、いっちゃえ!」的な部分、大いに反省しています(涙)。
その1を見直してみるとなるほど!
犯人の「こんなものがあるから」が意味していたのは絵ではなく、色を塗り間違えた唇のことだったんですね。
被害者と思われたおとなしそうな部長が実は腹黒で自分本位な人でしたか。
栞のことを利用していただけで彼女の方が純粋でいい子だったようですね。
色覚のコンプレックスもあって、微妙に栞の才能に嫉妬していたのかなと妄想してみました。
凪だけがこの事実に気づいたんですね。
美乃は知らないままかな、真実は知らない方がよさそうですが(´・ω・`)
作者からの返信
くろいゆき様
最後までお読み頂きありがとうございます!
プライドの高さが招いた悲劇。
この章のタイトル「匣の中の画伯」とは誰を指すのか。
やっとラストで披露できました!(笑)
これからも凪以外は知らずにいくと思います。
編集済
最後にこんなどんでん返しが…
色覚異常の画家さん…致命的なのかな。
微妙な色を表現できないのは、やっぱ駄目か。
(私は)絵は見るものだから、描く側のことは
実感できてなかったな。しんみりなりました。
1読み返しました…辛い。
赤、緑って、絵の具にラベリングして、
区別することはできそうだけど、
表現した色を知ることができないのは
芸術家としては致命的かと。悲しい。
読んで良かったなぁ。
作者からの返信
このエピソードの楽しみ方は、その7を読んだ後に、その1を読み返してみる点です。
何度でもループして楽しめる、そんなお話を目指してみました。