第3話
そして、『愛玩動物』も、動物です。
なんといいますか……レディの口からは少々言い難いのですが、ありますでしょう? その……発情期、という現象が。
少々目を離した隙に、いつの間にか子供を……なんてことになってしまったら、目にも当てられませんもの。
ええ、ええ。そんな事態になってしまっては、とても大変でしょう? 『王族の愛玩動物』に手を出したモノがいては、厳粛に『責任追及』をしなくてはなりませんもの。
大袈裟、ですか?
いいえ、いいえ。そんなことはございません。
どんなことでも、王族の方が他者へ付け入る隙を与えてはなりません。それが
王族が『愛玩する』のですもの。『愛玩動物』にだって、『由緒正しいお相手』が必要ですわ。
どこの馬の骨かもわからないお相手は、『絶対に赦されないこと』です。
それができないのならば、去勢してしまうよりありません。ああ、いえ。実際に施術処置をしてしまうかは
けれど、お城に連れて来てしまった時点で、身籠ってしまっているようなことも……絶対に無い、とは言い切れませんが……その場合には、流してしまうか、『処分する』より仕方ありませんわね。
だって、『愛玩動物』とは言え『王族のモノ』なのですから。
そうでなければ、
それに……
まだあるのか、ですか?
ええ、まだございますわ。
これは、動物を『お城に上げる』と決めた時点でしなくてはならないのですけど。
なにを、ですか?
それは当然、『親兄弟、親類縁者と引き離す』ことですわ。だって、
『そういうこと』が起きないよう、『愛玩動物』が身内に助けを呼ばないよう、引き離さなくてはなりません。
そうでなければ、その『群れ』ごと『囲い込む』しかありませんわね。無論、『群れ全体』を『徹底的に管理』して、『厳粛に躾ける』ことが必要不可欠になりますが。
このような『躾』に拠って、精神的に追い詰められ、心身共に不調になってしまうモノもいるそうで……下手をすると、自ら命を……ということもあったりするそうですが、仕方のないことですわ。
可哀想、ですか?
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