第3話 妹 ユウナ
ユウナは自分の妹だ。3つ年下の。
顔も整っていて、おとなしく、学校での成績も優秀でスポーツもできる、クラスの人気者だった。ただ、中学校入ってからは、自分より劣っている人間を見下し、支配者願望っていうのか、そういうタイプに代わっていった。変わった原因はわからなかったが、私は勉強のし過ぎが原因ではないかと、ただ単純に思っていた。
中学、高校 節目節目に代わる人は多々いる。中学でなじめなくても高校では楽しく学校生活を送る人はごまんといる。
ちゃんと西東京市では五本の指に入る高校に進むと決めて勉強していたし、成績もトップのほうだったので、親も何も言わなかった。
そんなユウナを殺すって、どうしたら、いいの?困惑する私。
するとそこへ
「なにとまどっている」ミサキが、声をかけてくれた。
「ちょっと急すぎて何が何だか。」
すると突然、空間を黒く切り裂くような爪痕から、女性と思われる人が出てくる。
「さがって」ミサキが叫ぶ
なんかこいつはやばい!そう頭が直感した瞬間私は後ろに飛んだ。
「えっ」軽くジャンプしただけなのに数メートルも飛んでいた。そしてスローに目の前が移る。なに、これ。
空間を切り裂いた爪痕からはやっぱり。ユウナだ。そう思った。そうじゃないことを期待したけど、そうあの子はいつもそうだった。いやな時に現れる。勉強もスポーツもすべてにおいて勝る妹。正直嫌いだった。
「お久しぶりお姉さま」
「私は久しぶりじゃないけど、だいぶ変わったねあんた?」
制服姿のユウナは瞳孔は赤く頭から角が生えている、爪は黒く伸び、肌は黒茶色になっている。かみは黒く金色のメッシュが入っているように見える
「ええ。真実にきづいたの」
「真実?」一応まともに会話ができるようだな
「そう、この世界は・・・」
「この世界は・・・なんなのよ」
「やめておくよ。言ったら斬りかかってこられたからな、二度はごめんだ」どうやらこの世界の私は妹を斬りつけたようだった。
さまあみろってなぜか思ってしまう。
「そうだ、おねえちゃん、一緒に世界を救わない?」
世界を救う?世界征服の間違いじゃないのか
「いや、結構。昔から知っていると思うけど、私は人や世界に興味がないの」
「ふうん。残念。ならここでさよならね」
やっぱりまともに会話ができるやつではなかった。そう改めて確信した。
離れた距離にいるユウナが手を上から振り下ろす。
こいつはヤバイ気がする、すると「よけて」って頭の中に響く。
とっさに飛びかわしたが、その爪痕がこの大広間を切り裂き、そとの世界が見えた。
「あなたは誰」
「私はあなた。ミスズ。この世界のミスズ」
「えっと。死んだんじゃなかった?」
「肉体は死んだけど魂は生きているわ」
「この世界では魂が残るけど、魂にも寿命があるの」
魂に寿命・・・まあ聞きたいことがたくさんあるけど
そうねたくさん聞きたいことがあるとおもうけど、
「えっなんでわかるの」
あなたの考えてることが私にはわかるのよ。魂だから。へへへ。
「とりあえずこの勝負勝たないとね」
ええ、そうだね
私と妹との戦いは始まる
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