第5話 喧嘩
すなが私の部屋を物色していたのだ。それだけでも許しがたいのに一番見られたくないものをすなはみていた。
「ごめん。女の子の部屋を詮索するのはいいことじゃないのはわかってるんだけど暇で中学の教科書でも見つかればと思ってたんだけど…あったんだけど、何この教科書。きな苛められてたの?」
「いろいろ話すのは省くけど苛められてた私が悪いの。ついでに中学浪人もしてた。だからすなよりひとつ年上で…桜さんたちに知り合うまでの私は滅茶苦茶だった。子猫死んで泣いてたっていってたよね。でも私は子猫をナイフで死ぬまで滅多刺ししたこともある。すなの思う様な子じゃないよ」
「どうして、そう決め付けるの!私が悪い。私が悪い。って…それで家族不和に苛め引き起こしてて、それ全部ひとりで背負っちゃうき。助けてって苦しかったって何故言えないのさ。被害者だろう桜さんたちが救ってくれたなら俺にも救わせてよ。泣きたいとき苦しくてたまらないとき側にいさせてよ。俺じゃ駄目?きなの一番側にいたいよ。だから我慢して待ってる…そりゃ物色してたのは俺が悪いけど…しゃべって、兄弟のこと苛めのこと喫茶のひとたちのこと」
「言ったってわかんない」
「きめつけんな!!言う前から自分が悪いとか桜さん達にたすけられましたとか俺部外者から踏み込めないわけ?お前が!!踏み込ませなきゃ!!俺は踏み込むことなんて出来ないんだぞ!!!」
私は震えて縮こまった。すなが本気で怒ってる。怖かった。でも自分のことを知られるのはもっと怖かった。
すなが近づいてきて私を抱きしめる背中をさすって両頬に口付けしてきた。少しの間…それを過ぎるとすなは震える私に口付けをしてきた。触れるような口付けが離れるとすなの人差し指と中指か唇をなぞり口を割り指が入ってくる指が私の口の中を少しずつ愛撫して刺激を与えてたかと思うと顔が再び近づいてきて再び唇同士が触れる。今度はすなの舌は私の唇を割り長いこと口付けは終わらなかった。
絡まった舌と舌が離れると
「かはっ」
私は小きな声を洩らし背筋に電流が走ったようだった。頭がすなの肩に押さえつけられ耳元でささやかられる。
「話してみ、じゃなきゃこのまま犯すよ」
不思議とその言葉に恐怖はなかった。過去をしゃべるほうが辛い。そのことに震えていると体を持ち上げられ半周させられる後ろから抱きすくめられ
「怖くないから、つらくなくなるから」
と後ろから囁き声が聞こえたかと思うとすっぽり私を納めて座りなおす。
小さくても男の人だ胸板が厚く広い
肩幅も私をすっぽり覆いつくしていた。私はすなに体重をあずけぽつりぽつりとしゃべりだした。
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