第4話 自宅にて
「こっちよこっち」
「おにいちゃーん、友達連れてきた。すなっていうの首席なんだよ。勉強教えてくれるって」
「おじゃましまーす」
『って男!』
何人もの声がはもり、あっちからこっちからそっちからもズダダダッと兄弟が集まる
「きなちゃーん、何も学校でまで男とつきあうことないだろう女の友達作ろうよ」
「私は兄貴たちの彼女斡旋役じゃありません。男だっていいでしょう。なんかなつかれちゃったんだから」
「な、なつくって俺は犬かよ」
「ともかく部屋こっち」
「まった!」
「女の子の部屋に通りたければ1年客間で勉強してもらおうか」
私が長兄の頭をカバンでどつく
「始終兄貴達の視線を感じる客間なんかで勉強できるわけないでしょうが!!」
「なにがあろうとも私の勝手だし責任なのほっといて10年間そうだったんだから…」
「うううっ、きなーっ、それはもう許してくれよぉ」
「許してるわよ。私が悪かったんだし」
そして私は私の部屋に入る。女の子が出来たとき大喜びで改築された特別な私のためだけの部屋。
「兄弟となにかあったの?」
なんか不思議そうに聞いてくるすな。
「六歳のとき車の前に飛び出して両親は私を助けようとして死んじゃったから…不調和音が流れてる時がね」
「わぁ、女の子の部屋だ。ぬいぐるみにモービルにお花の写真」
「ぬいぐるみは三男の趣味モービルは六男の花の写真は八男の趣味…何故か私の部屋に飾られる」
「…10人居ると多趣味だね。ちなみにきなの趣味は?」
「喧嘩を売ること」
「えーと、それは直したほうがいいと思うよ俺はそう思う」
こうしてすなと私は実質付き合いだしたのだが時々私は勉強をすっぽかしすなが帰る頃に家に帰る。両親のことを話したのはまずかったかなぁと思っていたのだが続けざまに気まずいことは起きる。
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