第23話 エピローグ

202X年7月


「おばあちゃん、どう?似合うとる?」

『よう似合うとるよ』そう言われた気がした。

「行ってきます。」

おじいちゃんの横に並んだおばあちゃんの写真に言った。 

晴人はると、お財布持った?」

「うん。」甚兵衛を着た晴人が答えた。ここ1ヶ月お手伝いをして貯めたお金だ。

「よし、行こうか。」

居間に座って待っていた彼に声を掛けた。

「賢ちゃん、お待たせ。支度できたよ。」

振り向いた賢太は眩しそうに私を見て「綺麗だな晴陽、よう似合うとる。」

私は母の紺色の紫陽花の浴衣を着ていた。


「早う、パパ、ママ。天神祭り始まっとるよ。」

「は~い」


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一夏の思い出 panda de pon @pandadepon

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