ファランドール地下迷宮

[ファランドール地下迷宮]

 アンファングという名の魔術師が一夜にして作り上げた巨大な地下迷宮。最深部に主が鎮座し、魔物が跋扈する『活動期』と、主が倒されて魔物の数が減る『休眠期』が交互におとずれます。期間は不定期で、いつ新たな主が現れて休眠期から活動期に入るかはわかりません。

 新たな主が迷宮の最深部に現れると、小さな地震とともに迷宮に大規模な地形更新が起こります。迷宮の構造はほぼ全てリセットされ、新しい地形になります。


〈迷宮の主と迷宮更新〉

 地下迷宮の最深部の部屋には、主と呼ばれる強大な存在が鎮座しています。それは魔物たちの王かも知れないし、別次元からの侵略者かも知れないし、禁術を極めた狂信者かも知れないし、冒険者へ試練を与えるべく現れた神族かも知れません。つまるところ何でもありです。

 新たな主が現れると、小さな地震とともに迷宮更新が起こり、迷宮は主に合わせて新しい姿になります。土が剥き出しの洞窟のような迷宮から、隙間なく壁に覆われた回廊になることも、見たこともない植物が繁茂する景色になったりもします。つまるところ何でもありです。

 

〈迷宮での死体〉

 またアンファングの魔術により、迷宮内の魔物の死体は、爪や牙などを除き、ごく短時間で分解されます。また、魔物を倒すと、確率で宝箱が現れます。宝箱には罠がかかっており、それを外すと中身を入手できます。いくらかの硬貨と、たまに武具や消耗品などが入っており、冒険者たちの貴重な収入源となっています。深い階層の宝箱ともなると、高額で取引される貴重な武具なども入っているかもしれません。

 迷宮で死亡した冒険者の死体は、そのまま放置しておくと、魔物に喰われるか、迷宮の瘴気にあてられてゾンビなどのアンデッドとして動き出します。迷宮の土は特に瘴気が染み込んでおり、死体を埋めれば一日足らずでゾンビとして動き出すでしょう。


〈迷宮の宝箱〉

 迷宮の魔物を倒すと、一定確率で宝箱を落とします。宝箱には石つぶてのような簡易なものから、テレポーターのような魔術的なものまで、さまざまな罠が掛かっています。この解除は斥候が得意としています。

 罠を解除したあとは中身の確認ですが、中身の武具はまるで影のように真っ黒で、大まかな種類(剣か斧か鎧か、くらいの)しかわかりません。この影を取り払うには、司教の解呪能力を使います。


〈かべのそとにいる!〉 

 テレポーターの罠や、転移呪文の失敗などによって、迷宮の壁の外側に飛ばされてしまう事故です。飛ばした先が何処であろうと、そこにあるものと犠牲者を"無理やり"入れ替えます。運が良ければ同階層の別の部屋や廊下に出ますが、最悪迷宮の壁の”外側”に転移することもあり、その場合周囲の大量の石や土に押し潰されてほぼ即死でしょう。罠や呪文の発動場所には、犠牲者と入れ替わった場所にあったものが散らばります。

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