第30話 体験入部

 ランゼルお兄ちゃんは生徒会

 ニゲラくんは魔道具研究部

 アウラちゃんは吹奏楽部

 マーレちゃんは演劇部

 アイナお姉ちゃんとリオンお兄ちゃんは芸術部


 ルディアちゃんは私が入るクラブに入る気満々なんだよね、何とかルディアちゃんの意思で選んで欲しいのだけど。


 部員募集のポスターの貼ってある掲示板を見てどんなクラブがあるのか確認してルディアちゃんが興味ありそうなのさがそう。


 園芸部、料理研究部、文芸部、オセロ部、新聞部、操棍術部、魔術研究部、ミーア様愛好会、歴史研究部、武具研究部、力と美の探求部?、自由恋愛探求部?、萌え燃え研究部?


 この学校大丈夫かな?

 ……待って今変なの無かった!?


「ミーアちゃんお待たせ、どのクラブ見学行くか決まった?」


 ミーア様愛好会のポスターを剥がしておく。あとで調査に行かなきゃ。


「ルディアちゃん、取り敢えず順番に回っていこう」


 園芸部…薬学士を目指してるだけあって興味深々、第一候補かな。

 料理研究部…ルディアちゃんの腕前は先生以上でした。

 文芸部…本は読まない?そうだよね。

 オセロ部…部員全員瞬殺ですか、そうですか。部長泣いてるからね。

 力と美の探求部…キン肉マンが沢山いました。

 自由恋愛探求部…ルディアちゃんと気があってたみたい。


 これは園芸部に決まりかな?


 おや?奥の方で音がする。この林の先は学校の端っこだよね。なにかあるのかな?

 …おっ小屋があるよ、その側に人がいるね。

 あれは胴着を着てる、何してるのかな?


「ミーアちゃん、あれ空手って武道だよ!」


 あれか瓦割ったり、板割ったり、レンガ割ったりするやつ。

 あっ丁度板を割ろうと構えてる。


「ハァァァ!セイヤァ!」


 バキッ!良い音が鳴った!けど板は割れていないよ?じゃあ何の音?


「……イッタイ!指折れた!」

「「………はい?」」


 板が割れずに指の骨が割れたようです。

 この人弱い?


「この人強い!」


 えっ?そうなの?指が折れたらしいよ?


「誰だい?ワタシの修行を覗いてるのは?」


 あっこの人女の子か、髪が短いし、胴着だから分かんなかった。


「失礼しました!わたしルディアと言います!突然ですが手合わせして頂けませんか?」


 ルディアちゃんがちゃんと年上を敬って喋ってる!


「ワタシで良ければ喜んで相手になりましょう」


「ありがとうございます。ミーアちゃんごめんね、今日は帰れないかも」


「えっ?うん、分かったよ、気を付けてね」


 まさか夜通し戦うの?ルディアちゃんの体力なら出来るだろうけど相手の人は大丈夫かな?

 私はその場を後にした。

 うーん、あれ?ルディアちゃんが自分のやりたいクラブが決まって嬉しいはずなのに、なんだろうとても寂しい。

 困ったな、私やりたいこと無いよ。


◇◆◇◆◇◆


「良いのかい?あの子と一緒のクラブを探さなくても?」

「そうしたかったけど、あなたのそばで学ぶ事が結果的にミーアちゃんの為になると判断しました、その板、とてつもなく硬いですよね。何の素材ですか?」

「わかるのかい?フフ、今の君では割れない素材だよ。自己紹介がまだだったね、ワタシは王国守護騎士ガーベラ、君を鍛えるのとスカウトに来たのさ」

「もっと強くなれるなら、ミーアちゃんの役に立てるなら何だってやってみせる!」

「その意気や良し!最初の課題だよ、ワタシに一撃入れてみなさい」

「はい!ルディア参ります!」



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