第19話 ルディア・ルナ・ホックス

 わたしはルディア、えーとミーアちゃんの友達です。教会に住んでます。好きな食べ物はドーナツです。宝物はミーアちゃんのお面と、ミーアちゃんぬいぐるみと、3人で作ったペンダントです。

 ただいま悩んでいます。ミーアちゃんのお家の養子にならないかと言われました。ミーアちゃんも両親もお姉ちゃん、お兄ちゃんも歓迎してくれるみたいです。

 ミーアちゃんと姉妹になる、つまりはお早うからお休みまでご飯もお風呂も一緒と言うことですね、魅力的です。

 ……でも神父さんとニゲラくんはわたしの家族です。たしかに血の繋がりは無いけれど絆はしっかりある。

 ふたりはわたしが幸せになるなら良いと言っていた。

 わたしは今でも十分幸せなのに。本当は迷惑だったのかな……。

 わたしは分からなくなって家を飛び出して湖まで来てしまった。座って湖を眺める。


「はぁはぁ、ルディア!、ここに居たか」


「……」


 ニゲラくんはわたしに背中合わせで座った。

 ケンカした時はいつもこんな風に座ってくる。


「どうしたんだい?飛び出したりして」


「どうせわたしなんていらないんでしょ」


「まったく、そんな訳がないだろ」


「わかってる、そんなのわかってるよ、そんなこと」


「ミーアの為に生きるって決めたんだろ?ミーアと少しでも長くいられるし。その為に弟子入りもした、一緒に住めば修行もはかどるだろ、

 ルディアがミーアの所へ行っても俺たちは家族だよ、住んでる場所も名前が変わっても関係ないさ、大切な妹だよ」


「ありがとう、お兄ちゃん」


「あぁ」


 今日、わたしはルディア・ルナ・ホックスになりました。



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