第13話 お祭り3
まったくうちの家族は愛情のかけ方を間違ったないかな?いくらお祭りだからってはしゃぎすぎだよ、
私はお冠で湖へ来ていた。果物の飲み物を片手にルディアちゃんと座り込む。時間は夕方、夕日が湖を照している。
「ミーアちゃん、今日は楽しかったねー、ミーアちゃんの家族は楽しい人たちで羨ましいなー」
「あっ、うん、楽しかったね」
ルディアちゃんは孤児、両親の顔も覚えてないんだ。今の自分は恵まれている、家族がいる、病気もない健康体、魔術も使える。
「神父さんもニゲラくんもお父さんとお兄ちゃんだと思ってる、だけどね、産んでくれたお母さんとお父さん、もしきょうだいがいるなら会いたいの。大きくなったら探しに行こうと思ってるの。
けどミーアとニゲラくんのおかげで学校に通える事になったから薬学士になって神父さんに親孝行してからゆっくり探すことにするね、だからありがとうミーアちゃん!」
ルディアちゃん、ちゃんと考えてたんだな、私も私のやりたいことしっかりと探さないといけないな。
「わかったよルディアちゃん、私も自分の夢を見つけてルディアちゃんの家族を探すの手伝うよ、だから勝手に居なくなっちゃダメだからね?」
「ミーアちゃん……ありがとうね。わたしミーアちゃんとお友だちになれて良かったよ」
「こちらこそありがとうルディアちゃん」
私たちは一緒に笑いあった。
王都の学校、7歳から12歳までの6年間学舎で過ごすことになる。その上は専門分野に別れている。進学せずに働く人もいる。前世の学校のイメージだと数千人規模のマンモス学校かな、寮生活になるから身の回りの事はちゃんと出来るようにしないと笑われちゃうよね。
「さてそろそろ戻ろうか?舞いをお姉ちゃんと踊る約束してたんだった」
「ミーアちゃん、もう怒ってなーい?」
「うん、怒ってないよ、お祭りは楽しまないと損だからね!」
「そうだね!最後まで楽しもうね!……あれ?こんなに暗かったっけ?」
さっきまで確かに夕方で夕日が辺りを照らしていたのに、今は真っ暗だ、急に夜になった?
「どうして?夜にしても今日は満月だからこんなに暗くなるはず無いのに?」
「……ねぇ、ミーアちゃん、あそこに何かいるよ」
「えっ?」
ルディアちゃんの指さす方向に目を向けると、そこには確かに黒い炎に包まれた何かがいた。
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