第7話 ミーアの夢

 あなたの夢は何ですか?

 山盛りのお菓子

 お城ような大きい家に住む

 世界一周旅行

 今回は違いますね、将来なりたい職業の夢ですね。

 ニゲラくんはお父さんの後を継いで神父さん、

ルディアちゃんは薬学士、回復魔術は使える人はかなり限られるらしいから、薬草や毒消し草を作るのかな?それとも回復ポーションあるのかな?

 お姉ちゃんとお兄ちゃんは将来の夢決まってるのかな?

 私、……私の将来の夢は……


 いつからだろう?

 夢は叶わないと諦めたのは?

 やりたいことリストを作って色々書いた、けど本当は叶わないと諦めてしまったのは?

 今は転生して健康な体に狐人族の身体能力もある。きっと前世で諦めたのは事をここでなら叶えられるかも知れない。

 けど怖い、また夢が叶わなかったら、その時私は立ち直れるだろうか?


 ◆◇◆◇


「ルディアを学校に行かせる為にもお金を稼ぐ必要がある、ミーアも一緒に考えてほしい」

 とニゲラくんからお願いされました。

 私もルディアちゃんの為なら頑張るよー!

 けど売れるものかー

 お父さんに聞いたら

「オセロのような誰でも楽しめる娯楽商品も良いが、町の特産品、ここでしか買えない物があればヒットするだろうね。食べ物、料理、加工品、芸術品何でも良いのだけど」

 トイさんの技術なら寄木細工、組木細工とか作れそうだけど私良く知らないしな、ルービックキューブとジェンガなら作ってくれるかな?とりあえず話してみよう。


「うーん、よくこんなの思い付くな細工は挑戦しがいがありそうだな、今すぐに売り物になるのは作れないけどな、ルービックキューブとジェンガなら作れるな試作品を作ってみよう、けど正直オセロもかなり売れてるから学費くらいは稼げるぞ?」

「そうなの?まぁお金はあって困らないし、将来必要になるかもしれないからね。トイさん器用だから羨ましいな、何かコツあるの?」

「そうだな、俺は風魔術が得意でな、木材を切ったり、削ったり細かい仕事も出来るのさ」

「風の精霊たちよ、我願う奇跡の力を顕現させたまえ、ウインドフィンガー」

 右手に風魔術を纏い、木材に当てると削れていく、あっという間に立方体の木材が丸みのあるコップになった!

「凄い!魔術でこんなことが出来るんだ!」

 要は人間研磨機?人間ドリル?この魔術使えれば道具要らないじゃん実はトイさん凄い人なのかな?

「あーもちろん勉強は必要だぞ、物の形をしっかりとイメージ出来ないと何も作れないからな、ガタガタの椅子なんて座れないからな」

「そっかー、学校で教えてくれるかな?」

「学校でも教えてくれるだろうが、基礎の基礎だけだな、趣味なら自己流でも良いが、興味があって仕事にしたいなら弟子入りするしかないな」

「そっかー、将来の夢の候補にしとくね」


 そして、

 家に帰るとお庭に二体のミーア像がありました。

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