第6話
親が、悲しい顔になりやがて涙を出し始めた。
と、同時に話し出した。
「すまんかった。 俺らのせいで蒼太が嫌な目に合ってるのは考えていなかった。 今は、頑張ってくれ! 中学生になったら、絶対嫌な思いにはさせないから。 行きたくない日は、学校を休んでもいいから、中学校行くまでは頑張って欲しい。 その後は、幸せにする」
と言って、顔をティッシュで拭いた。
僕は、父さんに言って良かったのか少し不安になった。
でも、父さんが言ってくれたように中学生までは、「頑張る!!」と決意した。
小学校 残り1年
とある、秋の昼間だった。
父さんが、話があるからリビングに来るように言われたので、行くと、、、
「話が、あるんだがちょっといいか?」
「何? お金くれるの?」
「バカ、なわけないだろ。 お前の事だよ。」
僕は、いじめのことかと思って真剣に聞こうと椅子の上で正座をした。
「僕は、もういじめられるの慣れたよ。 同じようなずっともの隠したりされてたけど、隠す場所も分かってるし。」
父さんは、鼻で「ふっ」と笑った。
「違うよ。 中学校だよ。 今の小学校で、友達おるか?」
僕は、到底友達などできていない。
前は、いたのに今は完全に敵になってしまった。
「前までの人は、いたけど今はいじめて来る人だよ」
「じゃー。中学校は、他の小学校のところからも来るんだけど、同じ人がほとんどいるだろう。 いじめられているのに、そこは嫌でしょ? だから、私立中学校行かしてあげる。」
僕は、頭の中にハテナがいっぱい浮かんできた。
まず、私立中学校と言うものについてだ。
僕は、それを知らない。
次は、他と違う学校って言うのは「なんだ?」と言う疑問だ。
最後に、私立中学校だったら確実にいじめてくる人から避けられるのか、が疑問だった。
「どこ?それは?」
「私立中学校って言うのは、皆は普通に公立と言うところに行くんだけど、お前はその上の私立って言うところに行くんだ!」
その時には、そうなんだ、としか思っていなかったけど、その上と言う表し方は妙に引っかかった。
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