第605話 崩壊

「ちょっ、本気ですか!?」


 天界より、最高神を監視していたサブは慌てだす。

 それもそのはず、最高神が本気で全ての世界を無にしようとしていたからだ。


「これは、かなりマズイ。

 あの馬鹿、本気です‥。」


 もちろん、サブにメインを止める力はない。ただ、このまま存在を消されるのを黙って見ているつもりもなかった。


「こうなったら最後の手段です。」


 サブを覚悟を決め、とある人物に念話をおくる。


「え〜聞こえてますか?

 聞こえていたら、右手を挙げて下さい。」


 サブは最高神を止める為、斗馬に頼ることにする。


「!!!!」


 突然、頭の中に知らない声が聞こえだすのでビックリしてしまう。

 ただ、女神様で慣れていたのでその後は冷静に対処出来た。


 斗馬はゆっくり手を挙げる。


「よし!」


 天界で斗馬が手を挙げるのを確認して、サブは拳を握りしめながら安堵する。


「おっと、喜んでる暇はなかった。

 え〜、詳しく説明する時間がないので要件だけ伝えます。

 とりあえず世界が滅びそうです。

 あっ、驚く時間ないですよ。

 で、それを止めるには貴方の協力が必要。

 OK?」


 かなりぶっ飛んだ内容だが、斗馬は一度だけ頷いた。


「それでは今から刻を止めるので、目の前の化け物‥

 もとい、妹さんをどうにかして下さい。

 とりあえずはキスでもして、世界の破壊を止めましょう。」


 斗馬に迷っている時間はなさそうだ。


 斗馬は覚悟を決めると目の前の楓にキスをする。

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