第63話 我慢


 パーラとの自己紹介兼挨拶を終わると、女性陣は早々にプライベートエリアのお風呂に向かってしまう。


プライベートエリアに知らない人を入れたくないのに‥と思うだけで面と向かって言えない斗馬であった。


一人リビングで麦茶を飲んで女性陣がお風呂から上がってくるのを待っていた。


「斗馬さん、何を難しい顔をしてるのですか?」


葵さんが話し掛けてきた。


「いや〜銭湯じゃないんだし、お風呂に入らせてくれって言われてもね‥。何かさっき来た人は偉い人の奥さんらしいよ。」


「嫌なら乗せなければいいのに‥。」


葵さんが無責任な事を言ってくる。


「断れると思う?」


一応聞いてみる。


「まぁ、サラさん相手なので無理ですね。斗馬さんはグイグイこられるのが苦手ですからね。」


わかってるなら聞かないで欲しいと思う斗馬であった。


それから1時間後に女性陣が出てくるのである。


「おそ!!麦茶飲み過ぎてお腹タプタブだよ!」


っと心の中で突っ込んだ。

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