第4話●2021年7月12日 「エヴァチョーカー」とも呼ばれる「GPSチョーカー」

今日から東京は「第4次緊急事態宣言」がスタートした。

札幌は飲食店時短営業なので店は休業する。


向こうの世界とこちらの世界では大きく違うところはある。

・新型コロナ対策

・原子力発電所のあり方

・尖閣諸島問題

・5Gの発展

・自衛隊の問題

そのうちから一先ず東京オリンピックのことのみをしばらく書こうと思う。


1月に無観客試合を選択することでパブリックビューイングの廃止、室内以外の札幌のマラソン等は市内を走るコースから市外地のコースへと変更された。

各種目でも野外の物は市内から郊外に移動した。


1月末、レンポウ総理自ら「GPSチョーカー」の説明をした。

「GPSチョーカー」は「エヴァチョーカー」とも呼ばれ、首に付けて、人の位置を特定するだけじゃなく体温、脈拍、血中酸素のリアルタイム情報だけでなく、PCR検査、ワクチン接種等の情報も入れられるものだ。

2020年の秋の国会で特措法の変更があり、違反者への刑事罰が加えられた。

病院やホテルには収まらない感染者に対して、この「GPSチョーカー」が付けられた状態で自宅待機する形になる。

異常があれば連絡をしなくても救急医療チームが駆けつけるという仕組みだ。

ただし、無断で外せば刑事罰もあり得るというものだ。


考えたのは無観客オリンピックプロジェクトチームである。

海外からの選手団、関係団体、報道陣を国内に入れるに当たり、条件としてこの「GPSチョーカー」を付けるのが義務づけられた。

そして発表後、すべての海外からの入国者にはPCR検査を受けて、3日間のホテル滞在、「GPSチョーカー」を付けての2週間の管理下が義務となった。

練習や試合以外で「GPSチョーカー」を無断で外すことは参加資格を失う厳しいものになった。

海外報道陣も例外ではなく、許可無く外せば出国先へ強制帰還させられることになった。


向こうの世界は早くに無観客試合を決めた分、早くから選手団や報道陣が日本に集まった。

その分、こういう仕組みを作っても感染者はこちらの世界よりも多くなった。


4月中旬、無観客オリンピックチームの大型プロジェクトが発表された。

安宅和人、堀江貴文らがGAFAを巻き込んで、いままでのオール日本チームではなく、東京オリンピックの根本を変えてしまおうという内容だった。


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この物語はフィクションです。実在する人物、団体、事件等とは一切関係がありません。

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