第三章 空虚な質量
そこにはたくさんの宇宙がいた。
宇宙は空腹だった。
お腹がすいていた。
物質、質量というエネルギーを吸収しなければ生きてゆけなかった。
宇宙は宇宙を食べ始めた。
共食いが始まったのだ。
食うか、食われるか。
「ここは何処」
「ここは地獄だよ」
宇宙は泣いていた。
正しいものなどいなかった。
「お前を食べなきゃならない、お前に食べられる前にお前を食べるんだ」
誰も信じられない。
自分が恐ろしい。
たった一人だ!
たった一人だ!
最後に巨大な宇宙がひとつ残った。
最後の宇宙も飢えて死んでいった。
妄想聖書 丸我利伊太 @wxy123
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。妄想聖書の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます