第2話
「いや、確かに此処では無い何処かへ行きたいと思ったけれども、その理由が違くて…モニョモニョ」
「ん?」
可愛い上目遣いで首を傾げられた。
めっちゃんこ可愛いな!この子!
「その」
「なぁ〜に?」
めっちゃ可愛い笑顔で微笑まれた。
鼻血出るわ(* ̄ii ̄)止めて!
「私!多分何処に行っても同じだと思うの!そ、その……自分がはしたないと言うか優雅さが身につかないというか。
ち、違うの!意識して取り繕う事は出来るんだよ?ただ、その自分の無意識下の行動が制御出来ないと言うか酷いというか…居た堪れないというか……ゴニョゴニョ」
「???」
彼女の頭の上に???の文字が見えるようだ。
それほどに少女を混乱させているらしい。
「えと、その」
自傷混じりな笑顔で語るも言葉に詰まっていると
「ん〜」
と人差し指を唇に押し当てて悩み始めた。
何それ!
狙ってるの!?
アザと可愛い!!
そのまま(*´³`*) ㄘゅ〜したくなっちゃうじゃんよ!!!
1人脳内ではしゃいでいると
「アタシ、こう言うパターンの対応方法は初めてで教えてもらった事ないんだよねぇ〜。ちょっと上に相談するので少し時間取っても良いかな?」
「え?あ、はい。どうぞ」
「ありがとう」
少女はそう言って微笑むと突然、目の前の空間にスマホらしき物体を発現させ、それを手に取り何やら操作するとそっと耳に当てた。
「あ、もしもし?累ちゃん?ちょっとトラブルあってさぁ〜。ちょっと相談いいかなぁ〜。うん。うん。そう。ファイル56見てくれたら早いかな?うん。それ。……どう?何とかなる?…え?うん。うん。そうなんだ。なるほどなるほど」
普通にスマホだった。
「おっけー。じゃあそれで対応するね。ありがとうだよ。うん。うん。じゃあね〜」
どうやらお話は終わったようだ。
「お待たせしました〜。では行きましょうか?」
「は?え?行く?どこへ?」
「う〜ん。強いて言うならばこの世界よりランクの低い世界ですかね?」
「は?え?なんで?」
「えーとですね、ランクの高い世界からランクの低い世界へ移動すると能力格差ってのが起きまして、でその能力格差の差額でギフトを手に出来るのですよ」
「は?はあ…」
やばい、言われている事が一遍たりとも理解出来ない。
私ってここまで馬鹿だっただろうか?
「それでですね、そのギフトの中に[オートマリオネット]って言うギフトがあるのですよ!それを使ってお姉さんの望みを叶えて差し上げられるって話です」
「は、はあ。ありがとうございます」
「あ、おっけーですか?良かったです!」
にぱっとはにかむ少女はそう言ったの私の両手を握った。
やば!お手手小さい!温かい!!柔らかい!!!
「1名様、ご案内ぃ〜」
こうして、私はこの世界から消えた。
あれ?ちょっと待って、私の資産とか私物とかどうなるの?
まさか身一つで放り出したりしないよねぇ!!
ねぇ!!!
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