第5話 はじめまして

 


憂鬱だ。

なぜ早起きしてまで、学校に行かないといけないのか。

朝~夕の時間帯の授業があるなら、昼~夜の時間帯も作ってほしいくらいだ。

この提案を意見ボックスにでも入れてやろうか。まったく。


そんなことを考えているうちに学校についた。


「まさに、地獄への入口だな」


「朝から何言ってるの?」

「やっぱり変人君だね、君は」


昨日のニヤニヤ少女だ。

やはり、腹が立つ。

こいつの顔見覚えがない。違うクラスだったやつか?

こんな目立つ茶髪の美少女見たことない。

少しウェーブのかかったふわっとしたセミロング。

そういえば、校則では髪色は自由だっけな。


「なんだ、お前か」


「うん、おはよう」

「そういえば、君挨拶の時寝てたよね?」


「ああ。悪いがしっかりと」


「じゃあ改めましてだね」

「今年から転入してきた香久山 恵かぐやま けいです。」

「君の後ろの席になりました。よろしくね」


そういうことか。なるほど、うん。



「よろしく、香久山さん」

「俺は片瀬 秋かたせ あきだ」


香久山さんは終始ニコニコしていた。


「よろしくね、片瀬君」


何だろう、可愛い。

あの笑顔は反則だな。うん。

京華ちゃん先生を見たことない人なら、一目惚れだな。確実に。

ありがとう先生、ついに貴方が役に立ちましたよ。


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