第4話 夜


 夕方過ぎ


「そろそろ、作らないとな」


重たい買い物袋を持っていたせいか、肩と腰が痛い。

正直動きたくないなぁ。


しぶしぶ秋はキッチンに行った。


今日はカレーだ。週の頭はカレーにするという信念を持ち生活をしている。

何故かと言うと、楽だからだ。大量にカレーを作ることで、次の日に持ち込める。

少しアレンジするだけで、夕食にだせるので、日々の調理時間が大幅な短縮になる。

これぞ、神のルーティンだ。

ネットで見つけた時は、感謝のメールを送ろうかと思ったぞ。



秋は具材を炒め終わり、煮込みに入った。


「よし、タイマーをセットしてと」


このキッチンのIHは優れものだ。勝手に煮込んでくれるらしい。

文明の発達を感じるなぁ。




夕食の準備を終えたころ


   ガチャ


「ただいま~」


「この匂い。あんた、またカレー?」


姉だ。今日は早い帰宅ですこと。


「ほかの料理作れるようになりなさいよ、そろそろ」


「作れるぞ、カレーうどんにドライカレー。まだまだある」


「結局カレーじゃん。毎週毎週嫌よ」

「誰かに教えてもらいなさいよ。仲いい女子いないの?」


「いないな。彼女どころか女友達すらいないと思う」


「いないなら、作りなさい。即急に。これは命令よ、私の生活にも影響あるの」

「あんた、顔はいいと思うのに、なんで作れないかねぇ」


「まあ、頑張りますとだけ言おう」




「頑張りなさいよ。ほんとに、。」





食べ終わった秋は、皿を食洗器に突っ込み、風呂に入った。



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