第参拾玖話 会敵!再度現れる騎士!

 幾重もの線が織りなす戦いは、数秒間の中で激化する。

 激化した、戦いに割り込むように、巨神が現れ!敵を!!貫く!!!!!!!!!!


「高速で接近する、敵機を確認!!例の鹵獲されたDA駆動装甲と思われる機体ですッ!!!」

「そうかッ!!迎撃するッ!!!!!ディフュージョォォォンッッッックゥラァァァスタァァァァァァァァァッッッッッーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」

「了解ッッッ!!!ディフュージョンクラスター発射ッッッッ!!!!」

 敵機襲来の報告を受けた彼は、打ち切りではあるものの迎撃能力の高い、肩部に搭載された新装備ディフュージョンクラスターを発射するッ!!!


 ディフュージョンクラスター それは、シキシマ博士考案の超特殊兵装であり、ノアの現時点における最終兵器と呼べるものである。

 肩部に搭載されたコンテナ内に、各肩12発の大型キャニスター弾の弾頭が収納されており、計24発の大型キャニスター弾はコンテナ解放時に一斉射出され空中で、内部の3発ずつのクラスター爆弾を解放(射出しなくても解放できる)し、最終的に計72発のクラスター爆弾が、周囲を焼き払う兵装となっている。

 また、クラスター爆弾自体も、特殊な仕様でクラスター爆弾になっており、キャニスター弾射出時の加速、キャニスター弾解放時の加速、クラスター爆弾としての加速。三重の加速により、破片は戦闘艇程度なら貫通する威力を持つようになり、クラスター爆弾に直撃した際は、密集している戦闘艇をまるごと消し去るほどの爆発力を誇り、接近戦時には、シキシマ博士が「もし、ノア同士の戦闘が起きた際、近接戦でこれをぶち込んだら、敵のノアの上半身は駆動用磁力防壁を貫き、消し飛ぶんじゃ!!」と言い張るほどの、対巨大兵器としての火力を持つ、まさに最終兵器、切り札と言えるものになっている。


 発射されたグレネードに近い形を持つ、キャニスター弾は弾幕を張るため、少しの時間差で発射される!!



 しかしッ!!!!!!!!!!!



 この戦いにおいて!!1番の!!!失敗があるとすれば!この行動だろう!!!!!!!


 現在(2507年)より約4、500年前の元日本軍兵のインタビュー記録

「あれを、経験したのは、もう数十年前の出来事でしたよ、、、あなたたちが言ってる、死線超越現象LDTとやらでしたつけ、、、当時は無我夢中だったんでしょうね、、、正直覚えてないことの方が多いんですがね、、、あの時は戦隊に向かって放たれる戦闘機の機銃攻撃がはっきりと見えたような気がして、、、命の危機であるはずなのに、、、どこか客観的というか、、、映画を見ているような感覚に、、、今思うと感じます、、、」

「そうですか。他に覚えてることはありますか?」

「そうですね、、、あの時、、、何か凄く強くなった気がした、、、気がするんですよね、、、」

「強くなった気とは?」

「強くなったと言っても、、、肉体的と言うよりはかは、、技術的と言った感じで、、、今三八式を打てば、、、エンジンに当てて撃ち落とせたような、、、そんな強くなった感じですね、、、」

「そんな感じですか。インタビューへの回答ありがとうございます。これで本インタビューを終わります。」


 その時!!あり得ないことが起こった!!!!!!


 計72発のクラスター弾は、最終的にシミュレーション上では破片の数は、25000個にもなり、炸裂するはずだったのだが、敵機は炸裂する前に、アームに接続されたスラスターを、破片に向け放つ!!!


 勢いがついた破片は、スラスターから放たれた衝撃波により、勢いを消され、ほとんどの破片は、その場で落下し、落ちなかった破片はスラスターにぶつかり、敵機の体には当たることはなかった!!!!!!


「報告します!!例の敵機から通信が送られてきました!!!」

「面白いッ!!!!なんて言ってたか!聞かせてくれ!!!!!」


 ピピッ


「私は、連合軍のグラハム中将だ!貴公らと騎士道に則って決闘を挑もう!!!」


 コックピット内に静寂が一瞬現れる。

「どうするべきだと思う?マキア。」

「面白そうですね!!」

「お前...AIなのにそんなこというのか…」

「AIにも感情はあるんですよ!!」

「まあいい!こちらの回線を開いてくれ!!」


 ピピッ


「面白い!!!いいだろう!!!!」

「貴公の武士道精神に感謝すr…」


 ピギュン!!!


「すまないな!!騎士!!!終わらせてもらった。」

 剣を構えた小人に巨神は、容赦なく拳銃を撃ち放す!!

 小人のいた位置には、小人を覆うほどの爆発が発生していた!!!

「貴公!!!騎士道はないのか!?」

「なに!?」

「では!!!行かせてもらう!!!!」

 小人は爆発から抜けると、巨神の蒼く輝く刀とは違う、輝く刀身を持つ二対の剣を構え!!!臨戦体制を整え!!!巨神へと!!!!突き進む!!!!!


 巨神は予備兵装である、炭素製日本刀、通称カーボンソード、もしくはカーボンKATANAと呼ばれるものを右手に持ち、前にも使用した拳銃型荷電粒子圧縮砲を左手で構える。



 ピシュピシュン



 向かってくる小人に、拳銃を2発放つ!!



 フィン!フィン!



 小人は、独特な起動音を放つ、磁力スラスターを噴射して回避する!!



 チィィィィィィィィィィィィ...



 刀身が白く輝く剣は、小さく独特な音を放つ。



 ヒュゴン!!...チュィィィィィンッッ!!!!!



 とてつもない巨体をもつ、巨神は回避行動を行うだけで、かなり大きな風を起こし、爆音を発生させる!


 しかし!!!


 回避行動は!!!


 虚しくも!!!!!!


 小人の攻撃を避け切ることは出来なかった!!!!!!!!!!!


 一定のエネルギーを受けない限り、同箇所へのダメージを、ほぼ無効化する、特殊圧縮ラミネートカーボン製装甲は、剣の発光部分に接触し、少しずつだが!削られてゆく!!!!!!


「敵機の剣型の兵装は!チェーンソーの刃のような構造になっていると!!思われます!!!!!!」

「そうか!!」

「一定箇所に被弾しすぎると損傷の可能性が高いです!!!」



 チィィィィィィィィィィィィ...



「来ますッ!!!」



 ヒュギッィ!!



 人間は学ぶ生き物である。

 よく話題に上がる事象を最も表したのは、この後の出来事だろう。


「やるな!!貴公!!!」


 一度開いた回線は、何度も割り込まれる。



 ここで!



 更に!!



 回線に割り込まれる!!!



「面白そうなことをしているじゃぁないかい。ジーク。」

 回線に通信が入ると同時に、モニターには通信を送ってきた人の位置が映し出される。



 そこには、異常な大きさの戦斧を持つ、巨神とそれに乗り込むラペイシャスがそそり立っていた!!!!!!!!!!!!!!!!

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