第参拾壱話 無敵! 神の力!

 一瞬。もしくは、それよりも短い時間で、神は、不届きな神を取り囲む、模造品を、三柱を残して、壊滅させた。


 ギュイン


 地面を蹴る音と、ラペイシャスが体を捻る、音が混じり、抉るような音を発したように感じさせる。


 キィィンッ


 捻りを加え高速で動く、軌道上に神をとらえた戦斧は、神の手前で、突如、空間中に現れた、輝きを纏った盾により、止まる。


「実体式電磁防壁により、止められました!」

 主を補佐するため、ノアに搭載された、AIエミット・ジョインムーは起きたと想定される事象を報告する。


「ジーク!」

 そう叫ぶと同時に、彼女の背後に、輝きを纏った弾が放たれる。


 ピギュ グシャァ


 輝きは輝きを破壊する。


「その銃面白そうだねぇ。貸してくれないかい?」


 キィィンッ


 悠長なことを言いいながらも、ラペイシャスは、神を抉らんと、戦斧を振るう。


「マキア!ガンカタを使う!」

 ジークは自らのAIに、隠しておいた、切り札とも言えるものを使用させる。

「了解。敵機集積データからの統計参照。敵機の可動域を参照し、活動範囲を指定。使用可能です!」


 ガンカタを使用した、ジークは両手の拳銃を、低姿勢で近づいて放つ!


 ヒュヒュヒュンッと言った音と共に弾は、輝きで防がれる。


「ラペイシャス!」

 今度は、彼女が呼ばれる側になると、同時に拳銃は、狙われた通りに、宙を浮く。


「トマフゥゥゥゥクッッ!!」

 彼女は、彼の掛け声が、聞こえた刹那!叫び声に包まれた戦斧を投げつける。


 戦斧は、神へと進み、拳銃は、神に仇なす叛逆者へと渡る。


 拳銃を、受け取る、隙とも言えるその刹那!神の剣は隙を、見逃さずにその瞬間における、無量大数とも言える数ある行うべき行動の、最高とも言えるほど、正しい選択の攻撃を行う。




 しかし、それは、一つの光線により、最低に近い評価へと下った。




「いい感じじゃ無いかな」

 射撃の感想を1人呟いていたのは、キシベだった。

「しっかし、確実に当たったと思ったんだがね。」

 その言葉通り、光線は輝きに触れて散る。


 神は、三方向から銃撃。もしくは、二方向からの斬撃を、弾き、避ける。


 神は、何か決めた様に思える動作をすると、瞬間的に三方向からの攻撃を、一方向へと纏める位置へと移動する。


 神は、剣を掲げたのち、構えると、騎士が騎馬の速度を出すかの如く挙動で、瞬く間、秒にして、0.5秒にも満たない時間で、数百メートルほどの距離で離れている、彼ら、ジーク、ラペイシャス、キシベの、3人を倒す。


「何が、、、起きたんだ、、、マキア!?」

 ジークはこの瞬間、聞くべき相手に質問をする。

「、、、」

 しかし、彼女は答えなかった。

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