第参拾話 死闘! 第零弐伍参クレーターの会戦!

 通信用ワイヤーが、次の瞬間!神は、股関節付近に保持されていた、二振の剣を引き抜く。

「全機!攻撃用意!」

 キシベは、出すべき指揮をとる。


 チュイン


「弾かれたようじゃな。」

 モニターには、サオトメ博士と、、、

「じゃが、第八小隊のノア肆式のサポートAIを使用ならば、直接触る必要があるが、通信は可能じゃ。」

「まぁ、それどころじゃ、なそうだがな。」

 ジュウゾウ博士と、シキシマ博士が、説明する。

「どうするのかい?隊長?」

「攻撃してくるようなら、応戦する。最悪、コックピットさえ残っていれば、情報は引き出せるはずだ。」


 神は、背中に備えられた、模造品には、持たされない、羽根を、本来鳴らないはずの、音と、共に、開き。


 つるぎを構え。


 ビヒュン


 神を囲む、模造品の、前へ、誰にも、いや、機械を除いた、機械を使う者に、気づかせず、現れる。


 これが、これこそが、神の力、そう、気づかせる。




 




 模造品の前に現れた神は、一瞬、それこそ、殆どの人が、反撃させることのない、瞬間で、模造品を蹴散らす。




 否




 蹴散らす。その表現は間違っていた。

 神は、模造品を剣の先端で、少し触れていただけだった。

 模造品は、その場で、倒れ込む。


 後にこの戦場を見た、第一混合突撃部隊の、アール・J・キング大尉は、この倒れ込んだ、模造品を見て、基地周辺の、敵戦闘艇の、残骸と類似していると、いった感想を持った。


 刺す、と言うのかすら怪しいほど、少し、触れた、神の突きは、次々と模造品を倒す。




 否




 倒す。その表現は合わないものである。

 倒れる。これこそが適切であり、神の力の本質なのだろう。


 一瞬。もしくは、それよりも短い時間で、神は、不届きな神を取り囲む、模造品を、三柱を残して、壊滅させた。

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