第拾捌話 恩師! 指揮官レビル元帥登場!

南極にある、太陽系連邦の本部に前作戦の、各艦隊を指揮していた提督が招集される。


大地の女神の瞳リュシテアーズアイ月軌道上に設置されている、大地爆撃用の衛星による、水晶の生成ジェネレーションクォーツと称される爆撃により、司令部を攻撃していた第一艦隊が壊滅しながらも、他の実行部隊は作戦を成功させた。


会議が完了し、各々の提督が奪還した基地に駐留させた艦に戻ろうとする中、キシベとほとんどの指揮をとっていた副艦長であるサナダに、全作戦の総合指揮を取っていたネビィル軍隊長の上官、トーゴー・Y・レビル元帥が、話しかける。

彼は、現在の連邦軍内では、珍しく実力で登り詰めた漢であり、兵を生き残らせる事を最優先にした戦い方で、民衆からは名将として知られ、憧れの的とされていた。

彼にとっては恩師として、この上なく尊敬していた。

「単刀直入に言う。艦隊の壊滅のせいで艦数が足りないため、アークイド単艦で、大地の女神の瞳リュシテアーズアイの破壊、月面司令部の破壊、もしくは制圧を行って欲しい。」

「上申しますが、月面司令部の兵力は、並の艦隊では、突破することは、難しく、さらに一個艦隊を平気で破壊する。大地の女神の瞳リュシテアーズアイまであります。はっきり言うなら無理です。」

「まぁ、早々に結論をだすな。もちろん、無策で突っ込む訳では無い。」

「兵が生き残る作戦があるんですね!」

彼は子供に戻ったかのように、目を輝かせて相槌をうつ。

「最初に、ダミーの艦隊を月面軌道上に放つ。ダミーの中には大地の女神の瞳リュシテアーズアイと、同型の衛星兵器を仕込ませており、敵艦隊を攻撃するようになっている。ダミーの艦隊は、破壊されるが、その間に、月面裏側に回り込み、強襲をかける。」

「負ける事はなさそうですね。」

「エリートはそちらに多く流してやる。この作戦、引き受けてくれるか?」

「少し、考えさせてもらってもいいですか?」

「いいが、この作戦上、実行するのは二週間後になる、それまでに決めてくれ。」

「わかりました。」

キシベとサナダは敬礼しながら、通り過ぎてく、レビル元帥を見送る。

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