第拾弐話 使用! 無人機U.A2!
電磁防壁
兵器としてのコンセプトが確立してから急速に発展する、レールガン、EMP等の兵器に対抗するため急速に発達、実戦投入された新規軸の特殊兵器になっている。
性能と生産性の高さにより、この時代における、メジャーな兵器にはなっていたが同時に、通信妨害を引き起こす危険を持っていた。
この兵器により、レールガンによる攻撃や、EMPによる無力化などを弾かれるため一定の規模を持つゲリラなどの鎮圧速度が著しく遅くなった。
「電磁防壁の出力は?」
「現在、約95%です。」
ブリッジ内は慌ただしくなっていた。
「全艦に通達、アークイドの荷電粒子圧縮砲を使用する。艦隊陣形はこの艦を中心に、逆向きの紡錘陣形をとれ。荷電粒子砲充填開始。」
「荷電粒子砲装填。」副艦長の言葉を、戦術長が復唱する。
「全艦に通達、終わりました。」
「充填率は!?」
「現在、約7%。後57分で撃てます。」
「それまでに艦隊陣形の意向を完了させろ。それと基地までの距離は?」
「本艦から見て、約10kmです。」
「駆動装甲隊は出せるか?」
「本艦の隊は全部隊、出撃可能です。」
「全艦に入電、空母は出せる駆動装甲隊は全機出させろ。戦艦と駆逐艦は、砲撃による足止めをさせろ。あと、艦内通信に繋げてくれ。」
「わかりました。」
オペレーターは軽く端末を操作する。
「完了しました。」
「駆動装甲隊は全機発進準備。繰り返す、全機発進準備。目標、敵基地内部。」
「おい、嘘だろ!?」
戦闘中ながら、気を抜いていた、パイロットたちが慌てる声が、あたりで聞こえる。
「やっと、俺らの出番ってことか。」
ジークが、待ちくたびれたようなことを話していると、キシベがやって来る。
「待たせちまったようだな。」
「第八駆動装甲小隊全機発進準備可能です。」
ラペイシャスが淡々と、オペレーターに報告する。
「わかりました。ではカタパルトを使用して発艦してください。」
「第八小隊、発艦する。」
強烈なGを受けつつも、ノアはレールにより加速させられ、飛来していく。
ドレッドノート内でも、緊張感が漂う。
「敵艦隊から、駆動装甲の発進を確認。」
「艦載機による、迎撃を開始しろ!」
「ですが、」
「なんだ?」
「敵駆動装甲の着陸を確認!目標は基地だと思われます。」
「基地の、駐留戦闘艇を出させろ。」
「基地の自動防御システムにより、発進し始めています。」
「そうか。万が一の為に、例の機体の発進準備を始めておけ。」
射出された速度のまま、投下されるノアの周りには、戦闘艇から飛び降りる他の駆動装甲を横目に落下する。
「敵戦闘艇確認!数、約2500機!現在こちらを目標にしていると思われている敵、約79機!」
マキアが、戦況を素早く整理すると、空中で体を器用に動かし、背中にマウントされた銃に手をかける。
「マシンガンを使う!」
両手に持った機関銃を乱射する。
弾はばらけるものの、密集した敵を破壊し続ける。
「マシンガンヒート率上昇。後、約20発でオーバーヒートします!」
「一度、撃ち切る!」
当たるだけで抉れる閃光は、加速するごとに熱を帯び、銃からパイプが伸びる。
「銃身熱量、限界点突破。強制冷却開始。」
「A装備は、つかえるか!?」
「周囲地形情報収集開始、完了。使えます。」
「U.a2射出準備!」
「各機データリンク、開始。並列演算高速化。データリンク完了。半自律コンピューターフル稼働。レーダー部異常なし。各機主機異常なし。その他、システムオールグリーン。射出可能です。」
「行けっ!U.a2!」
ヒュイン
ノアの後部に伸びた、レールからは小型の戦闘艇が射出される。
「行くぞ、マキア!」
背部にマウントされた、刀が飛び出し、キャッチする。
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