第拾話 戦争! 戦いは続く!
駆動装甲
大粛清時に迅速な対応に失敗した、太陽系連邦により開発された新兵器。コンセプトとしては汎用性と迅速な対応を可能にする機動力がコンセプトになっており、市街地などで運用される小型駆動装甲は5〜6m、大規模な物に投入される大型駆動装甲は最大15mと規模の差があるものの、戦場では乗り手により様々な活躍をする。
大兄弟新聞 号外
新設部隊、ハイ・ウィッカム基地奪還。
新設された第一独立艦隊の、新型駆動装甲の活躍により4月5日に、叛逆軍に奪還されたイギリス地区の基地の奪還に先日成功した。この基地の奪還により、イギリス地区の解放はもう少しだろう。
4月19日
ノアとアークイドの修理と整備等により、第一独立艦隊の面々は、2週間の休暇が与えれていた。戦争とかけ離れた平和を過ごした彼らに、招集がかけられる。
アークイド内ミーティング室
前にはキシベが立ってる。
「早速だが、ラペイシャスらの第八小隊についてなんだが、隊長未定だったがラペイシャスを隊長にする。いいか?ラペイシャス。」
隣のラペイシャスが立ち上がる。
「ええ。大丈夫です。」
「それと作戦についてだ。次の作戦はイギリス地区に総攻撃を仕掛け、解放する一大作戦だ。我々、第一独立艦隊の役目としては、イギリス中心部にあるブライズ・ノートン基地に奇襲、イギリス地区の中枢部を破壊する。
今作戦では爆撃したら帰艦、を繰り返すヒットアンドアウェイは難しいため前作戦では投入しなかった小型駆動装甲隊の第9、中型駆動装甲隊の第10、大型駆動装甲隊の11、12小隊とノア隊を投入し、高速で制圧する。
またこの任務には第十三艦隊の戦艦リュウキ、レン、アリゾナ、ナガト、コンゴウの5隻、空母エンタープライズ、ルーズベルト、アカギ、カガ、イブキの5隻、そして巡洋艦10隻と共に作戦を遂行する。作戦概要だが巡洋艦と戦艦で突破。我が艦と空母により敵基地、中枢部に駆動装甲部隊を投入させ、基地を制圧する。
今回の作戦では、継戦能力と対多数能力が求められるため、ノア隊には機関銃型圧縮粒子砲、SSFF-NL-DAW-13を、小型駆動装甲隊にはサブマシンガン、SSFF-S-DAW-90を、中型駆動装甲隊には機関銃、SSFF-M-DAW-48を、大型駆動装甲隊には、ミニガン、SSFF-L-DAW-134を使用し、戦闘してもらう。
ノア隊には、前回と同じH装備を使用してもらうのだが、ドック入りした際に肆式のOSにのみ対応した、新装備のA装備を受領し、今回の作戦と相性が良かったため、こちらを使用してもらう。
最後に作戦の実行は5日後、出港は3日後になっている。
今回の作戦用にシュミレーターがアップデートされている。一度は作戦の確認をしてくれ。
作戦に質問がなければ、解散。」
彼は、立ち上がり部屋から出ると、声がかけられる。
「お前が、第八小隊のノアパイロットだろ。」
同じ部屋から出てきたことから、ノアのパイロットなんだろうが彼の知らない人だった。
「おっと、自己紹介がまだだったな。俺はお前に救ってもらった第四小隊のノアパイロット、アール・J・キングだ。前の戦いの時は、ありがとうな。」
知らない事が顔に出ていたのだろう。
「なにか礼ができるわけじゃないが、礼が言いたくてな。次の戦いは、前回のより激しいだろうが、死ぬなよ。」
そういうと、キングは去って行く。
彼は無機質な通路を通り、部屋に戻る。
部屋に戻り400年前から変わらない実水式シャワーを浴びる。シャワーから流れ出る、激しい騒音は、彼にとって、彼の友人がミンチになった出来事を思い出す。
大戦の火種、のちにそう命名された事件は、太陽系連邦のパレードに旧国連合が奇襲、同時に連邦軍月面基地全てと、地上の一部の基地が占領され、旧国連合、対、太陽系連合の戦争が勃発した。
この事を思い出すことは、今の彼の幸福には必要はなかったが、後の彼の幸福へと繋げた。
同内艦長室内
キシベは、しながらモニターを見つめる。
「…キシベ君、これも箱舟計画成就のためだ。よろしくたのむよ。」
キシベはモニター越しに敬礼し、電源を落とす。
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