第11話 勇者と魔王はある組織の現状を知る。

 今回は短め…


 ――――――――――――――――――――――


 小一時間、ロリア様はディレカに質問をし続けた。ヘリアとヘリカは疲れたのか寝ている。


「お嬢様?そろそろ本題に…」


 と、レインさんがロリア様をなだめていると…


「にゃぁ〜」


 猫の声がした。


「おっと、イリアですか。」


 猫は黒色の体毛でどこかゆったりとした雰囲気がある。


「えっと…その猫は飼い猫…ですか?」


「いえ。この子は諜報員ですよ。」


「にゃぁ〜。にゃ!」


 そうすると、猫は獣人に変身した。

 って、えええ!?


「……あの組織、魔王軍の殲滅に賢者を使うらしい。」


「ほう…賢者ですか。」


「賢者……?って、まさか!」


 猫が獣人に変身したよりも賢者のほうが気になった。賢者…つまり


「ええ。教会のやつらですよ。」


「教会…?ソヴィラを使ってたって組織だっけ…?」


ディレカが僕に首を傾げながら確認してくる。


「うん。それにしても妙だな…」


 ここで、教会が…?それより、優先度が高いものがあるはずなのに…


「妙…とは、何かしら?」


「教会は魔族の殲滅を目標にしているのはご存知でしょう。教会には現在5本の聖剣を保有していて僕の聖剣もそうなんですけとど…僕を無視しても聖剣は絶対回収するはずです。」


「ふむ…たしかにそうかもしれないわね…イリア。」


「…なに?」


「他に情報はある?」


「…勇者の体の発信機と聖剣の目印の反応がなくなったって。」


「発信機…?」


「ふむ…たぶん勇者はどうでもいいが聖剣だけでも…って、付けたのでしょう。もしかしたら、持ち逃げされるかも…って、思いますね。」


レインさんがそう考察すると、


「ふむ…イリア。お疲れ様ね。ゆっくり休んでいなさい。」


ロリア様がイリアさんにいたわりの言葉をかけた。


「うん。ご主人さまー。」


それにうなずいたイリアさんはレインさんにねだるような感じで


「どうしたんですか?」


「頭撫でてー。」


「はぁ…またですか…今回は頑張っているようですし撫でてあげますよ。」


「ふにゅぅぅぅー…」


 仲いいなあの二人。って…うん?なぜか、他の場所から殺気が…

 殺気の方向を見ると…ロリア様がいた。


 怖いな…やっぱり。


 その後、今日はということでロリア様の屋敷に止めてもらうことになって、一泊した。


 ――――――――――――――――――――――

 次は2000文字くらいで投稿します…


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