第36話 迷う心
外の景色を見ながら何も言わない目の前にいる男に
「淳、どうする」
「えっ」
「えっじゃない」
自分の顔を真っ直ぐ見ながら言う瞳の言葉に一瞬だけ躊躇した。
「何考えているの。さっきから視点が合っていない」
何も言えなかった。事実だった。無言の時間が流れた。瞳は僕の顔を見ながら
「知っているわよ」
その言葉だけで十分だった。
瞳の言葉は、私とその女性どちらを選ぶのと言う風に聞こえた。言えなかった。瞳の目に自分自身の心の底を見られているような気がした。
「昨日の約束。どうするの」
その言葉に私ともう一人の女性のどちらを選ぶのと聞こえたような気がした。
「えっ」
「もう、信じられない。私帰ってもいいの」
私は、それほど深い質問ではなかった。ただ、今日、淳と体を合わすと思っていた。
それだけに下着も思いきり気を使った。
朝食を取った後、いきなりホテルはいやだと思ったが、彼が美術館に連れて来てくれたことで、自分自身に気を使ってくれているのだと思った。
でも今目の前にいる彼は何かを躊躇している。
「淳」
目一杯彼の目を見ると
「行こうか」
恥ずかしそうに頷きながらテーブルを離れた。
僕は、自分の心に迷いがありながら、足は、そのまま六本木方向に向かった。
やがてT字路に出ると、目の前の素敵なシティホテルに入った。
私はここならと思った。いわゆるその手のホテルは、いやだった。彼と一緒に部屋に入ると優しく彼が包むように抱きかかえてくれた。
唇を合わせながらブラウスのボタンをゆっくりと外している。
まかせるままにしていると、手が後ろに周りブラのホックが外された。今日は、彼の為に素敵な薄オレンジのブラとパンティを付けている。
本当はしっかりと見てほしかったなと思いながら彼の心地よい口付けに体を委ねているとブラのホックが外された。
そのまま、胸に手が来るのかと思ったが、スカートのホックに手が伸びた。左にあるホックが外され、スカートが落ちると彼の手がお尻に伸びて来た。
そのまま、回るように大切なところをお尻側から触り始めた。すでに自分自身が濡れているのは、分かっていた。でも気づかれたくなかったが、パンティの布の上からでも分かったようだ。
「淳、ベッド」
唇を離して言うとゆっくりと抱かれる様にして、ベッドに倒れこんだ。
目をつむる私に軽く乗るようにしながら右胸のトップに口付けした。
「あん」
思わず声が出た。左胸もトップが思い切り手のひらで触られている。気持ちよかった。そのままベッドの中で彼に全てを委ねる様にしていると、やがてゆっくりと彼の右手が胸からお腹にそして一番感じるところに降りて来た。
最初、指を上の方の中に入れると、一番感じるところに、指を下から持ち上げる様に手を掛けた。ゆっくりと撫でている。
「あっ、あっ、あう」
少しづつ、強く擦り始めると体の中に強く刺激が走った。
「淳」
その言葉に唇がゆっくりと胸からお腹にそして降りて来た。自分の体を下げて私の足の間に入ると両方の足が思い切り開かれた。
思い切りM字の様になっている。明らかに彼に自分の一番大事なところが開けられている。
「あっ、淳。だめ」
何も答えずに彼は舌を一番感じるところの下に入れ持ち上げるように吸い付いて来た。
「あっ、だめ、そこ、だめ」
初めての時とは違った強烈な感覚が走った。更に彼は思い切り吸い付いてくる。たまらなかった。
「あっ、うそ、うそ、あーっ」
激しく反応する体が、段々自制心を切らしていった。更に、両方のひだを吸うように強く押し付けて来た。たまらなかった。
更に彼の唇が降りて来る。えっと思った時は、遅かった。信じられない感覚が走った。あそこともう一つのつなぐ場所を口付けしながらもう一つの穴に口付けされた。
「淳、うそ、止めて」
手で、一番感じるところを触られながら唇であそこを吸い付かれている。もう一つの腕の指がそこを貫いた。
「あうーっ、くーっ。やめてー」
我慢できない程の感覚が襲ったが、それは、段々快感になって行った。信じなれなかった。まだ彼に体を許して二回目。ここまでされるとは思わなかった。そして自分自身が、こんなに感じることも。
「淳、だめ、入ってお願い」
自分でも信じられない言葉が出た。
彼は、一度起き上がると、私の両足を持ち上げた。丸見えだった。そして、大切なところを指で押し広げられると彼がゆっくりと入って来た。
はじめはゆっくりとそして徐々に激しく腰を動かして来た。
「あっ、あっ、どうしよう。信じられない。淳」
自分でも理解出来ない感覚が襲った。そして強烈に体を貫いた。自分の大切な奥から熱く出てくるものが有るのが分かった。
彼は、更に強く打ち付けて来た。たまらなかった。
「淳、だめっ、だめーっ」
たまらなかった。初めての時は、流れの中に身を任せた。でも今日は自分の意思で体を合わせている。更に二回目の感情が訪れると
「あーっ、止まらない。どうしよう」
激しく突き上げる彼の背中を支えながら思いきり自分自身の感情を出していた。信じられなかった。こんなこと言うなんて。こんなこと何億光年も遙か彼方の出来事と思っていた。でも体が二回目で受け入れている。
「瞳、我慢できない」
彼の言葉に自分の自制心は切れていた。危ないかも知れない。でもそんなことははるか彼方に飛んでいた。
「いい」
やがて自分の中に思い切り彼の感情が、吐き出されるのが分かった。そして自分も三度目の感情で駆け上がって行った。ゆっくりと彼が自分の体に重なってくる。そして耳元で
「瞳」
と呼ぶと唇が重なった。
少しだけそうしていると、また彼は唇を下げて行った。さっきと同じように自分の一番感じるところを下で中から上に舐め上げるとたまらなかった。
「淳」
声が止まらなかった。そしてまた、激しく彼が突いてくる。彼の心を受け入れているような感じがした。思い切り合わせるように激しく腰が動いた。自分が信じられなかった。
自分の感情だった。やがてもう一度彼が、感情を自分の中に出すと自分の体に合わさって来た。
目を見ながら唇を合す。私は目を閉じたままだ。ただ、まだ彼が自分の中にいる。気持ちがよかった。
これは、こういうものなのかと思った。もう二七歳おかしい年ではない
彼に抱かれながら、何故か冷静な自分がいた。
彼が大きく息をしている。
「ちょっと、がんばちゃった」
また口付けをして来た。
「うん、とても」
彼がまだ自分の中にいる。また彼がゆっくりと腰を動かし始めた。
「あん、あん」
私は目を閉じて、体に流れる感情を味わっていた。たまらなかった。
また、激しく突き上げられた。経験したことのない感覚が体を突き抜けている。
「瞳、気持ちいい」
答えないままに頷くと感覚が頂点に達した。
「あん、あん、あーっ、だめー」
自分の腰を持ち上げながら思いきり自分のそこを彼と一緒に合わせた。
気が付いた時は、自分の右で彼が眠っていた。何気なく自分の大切なところに手を置くとどろっした感じが有った。
天井を見ながら信じていいのかな。そんな思いがよぎった。そしてまた眠った。
「瞳、もう五時だよ」
唇を合わせながら言う彼に目をゆっくりと開けると自分から唇を合わせた。
「しちゃったね」
「うん。思い切り」
彼の目を見ながら
「信じていいよね」
言葉の深さを感じた。
「うん」
心の底のとげが刺さる事感じながら答えた。
―――――
瞳を抱きながらも奈緒の事が気になる淳。
選択の時かもしれません。
次回をお楽しみに
面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。
感想や、誤字脱字のご指摘待っています。
宜しくお願いします。
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