4「ありがとうございます、北上先輩」

 自分、早漏ちゃうの?復活、鬼早いけど。

 朝起きて夢精。秋田ちゃんとか女子のいい香りで興奮してトイレで出して、部活中に興奮してトイレ行って速攻出して、家帰ってムラムラして出す。最近そんな感じ。たまに調子に乗ってもう1回出すこともあるなー。


「にしても、なんでこんな元気かなぁ?」


 でもチキンなんで肝心なところで踏み込めません。逆に誰か襲ってくれること希望です。と身長194センチの高身長男子は思うのであった。


「あ」


 お世話になったことには変わりないよね。久しぶりに僕は部活を休んでバフ研を訪れることにした。


「こんにちはー」


「あっ、ち〇ち〇だぁー」


「……」


 エロい言葉で不意打ちとか卑怯やろぉー。おもわず土下座っぽいポーズしちゃうやーん。

 

「だいじょうぶ?」


「……先輩、見たいですか?」


 よう勇気出した、自分!ラッキーなことに北上先輩以外、誰もいないようや。


「いいのっ!?」


「…………(マジか!)」


 勢いって大事。僕らは人気のないこの階の男子トイレの個室に一緒に入った。

 あ~ドキドキするー。

 北上先輩ってち〇ち〇の話をするときは見た目どおり、こどもっぽい口調でガチかわいい。自分ロリコンに目覚めそうやで!あっちが年上だけど。


「……ではいきます」


 表現の関係でここはカットするけど、なんというか人生で最高に興奮した。僕の噴水をトイレのタイルの壁に発射してそれが何回出るか先輩は知りたがった。これが初めての共同作業ってやつかー。先輩の手、ぷにぷにして気持ちいい。

 

 でも先輩は誰とも付き合う気はないらしい。先輩とは連絡先を交換して身体だけの関係になった。本番はデカすぎて僕とは無理と言われた。


「北上先輩、さいこー」


 この日の夜、連絡が入り明日は昼休み、あの男子トイレでと言われた。


「……きたか……せんぱ……い」


「私にそんな切ない目を向けられても応えられんよ」


 北上先輩は強く興味を惹かれるものに対しては子供っぽくなるらしいが、僕のち〇ち〇に対しての興味は落ち着いたらしい。彼女の眼差しは実験動物を見るそれになっていた。その冷たい視線はそれはそれでよかった。



    *    *    *    *



「ちーすっ」


 元気で可愛らしい見た目のカリナ。既に一皮剥けた僕にとってそれはただの硬い女子に過ぎない。やはり彼女にするならおっぱいのある女の子がいい。


「やあ」


「今日もがんばろーね」


「うん、でもケガには気を付けようね」


 他の女子とも無駄にドキドキせず接することができている。僕は『経験』したことでオトコとして新しいステージに立つことができた。ありがとうございます、北上先輩。


「今日はケガはないだろ?どっちかといえば、はしゃぎすぎてバカしないようにだな」


「しーんご♪あたしのセクシーな水着姿楽しみにしてたー?」


「おいおい、誰がお前みたいなお子様体型なカラダに興奮するんだよ?」


「はーい。ここにその変態がいまーす」


「おい、やめろ!公衆の面前でち〇こを握るな!」


 いつの間にか慎吾とカリナは付き合っていた。僕がいない間、部活の時間男女がべったりだったのだ無理はない。

 慎吾はいい奴だけど彼女のカリナには結構口が悪い。カリナはそれが特別な感じがして好きなようだ。例え女子をディスっても嫌われないキャラクターと優しさが慎吾にはあった。やはり僕の友人はすごい奴だ。


「はぁアユム、今日は俺たちと組もうぜ」


「う、うん」


 僕は同じ1年のキミヒコたちのグループにおじゃますることにした。流石にカップルが水着でいちゃいちゃしている場に割り込むほど空気を読めないわけではない。今日は先日プール掃除したご褒美にプールが解放されている。先輩たちもこの日を楽しみにしていて思いっきり遊ぼうと言ってくれた。


「じゃあ西側の2レーンはガチで泳ぎたい人向けでー。他は迷惑にならないように楽しもー!」


「「「わぁぁぁあああああああああ!!」」」


 それにしても絶景だ。水着ってほぼ裸じゃん。なのに若い男女がそんな恰好で一ヶ所に集まる。間違いが起こらないわけがない!


「「アユムの兄さん!オンナどもにその肉体見せつけてやってください!」」


「あのー先輩たち、その口調やめてもらえませんか?」


 僕は普通に女の子といい感じになりたいのだ。どこかの極道のアニキみたいな扱いをされても困る。

 なぜそんなことになったかといえばキミヒコがいたずらで僕の凶悪な対物ライフルをさらけ出したことだ。


『オスとして本能的に負けを認めてしまった』


 ある先輩がそう言い、僕に信奉者ができてしまった。なんだよち〇ぽに信奉するって。

 いたずらをしたキミヒコは僕に土下座をし、動機を話した。普段僕が必要以上に股間を気にしていることは一部の男子にはバレていたらしい。ノリと好奇心でついやってしまったとのこと。気まずい雰囲気は嫌なので許したところ、更に信奉者が増えてしまった。


「いいえ!高い身長に高校生離れした引き締まった身体、そして凶悪なまでにオスを主張するそのイチモツ!」


「ちょっとやめてください!!」


「男子として憧れないわけないでしょ!」


「「「わぁああああああああああああああああ!!!」」」


「「「アユム!アユム!アユムぅぅぅぅ!!!」」」


「…………」


 誰かタスケテ……


「なんかすごいねー」


「武藤先輩……」


「よしよし。元気出して」


 武藤先輩のなでなで、たまらないっす。この部活に入ってよかった。優しいおねえさんが何人もいるって恵まれてるな。

 男の先輩たちにはいくら持ち上げられてもうれしくない歩夢であった。

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