第3話
クルタ村までは歩いて3日。
その間の水や食料、装備品を整え3人は街を出た。
デールラント魔国は、通称魔族の国。
魔術や錬金術で有名な国として、他国に伝わっている。
今でこそ周辺諸国の三国は、協定を結びそれぞれが生業を行ったり、交流が合ったがそれまでには長い時と多くの血が流れている。
「で、何で今回はわざわざ荷運びの仕事を受けたんだよ。」
「クルタ村に知人が寄るそうで、父たちの古くからの知り合いで久しぶりに顔を見せに向かうついでです。」
「…もう、4年か。お前らが街に来てから。」
4年前、シルフィの近くの街道よりの林で2人はボロボロの格好で行き倒れていた。
「えぇ。運良くシルバが薬草採取の依頼を受けてくれたお陰ですね。ルードと共に路頭に迷うことなく生活できてますし。」
「最初は、飯も作れなかったからな。なのに、剣術や魔法は出来てたし、貴族に捨てたられた庶子かと思った」
「シルバも料理できない」
「ゔ…出来る。」
「けど、まずい。あれは出来るとは言わない。」
リオンとルード、2人は4年前に父親、母親を盗賊に殺されトバイルズ帝国からこの街まで逃げてきた。
そこでシルバに出会い、街の親切な人たちに助けられ生活をしてきた。
今でこそ2人で生活を苦なく行えるようになったのも、シルフィの街での生活のお陰と心から感謝をしている。
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