《結成》――パワー・ウィズ・レジスタンス
「なかなかやりますね」
焼失する
無論、彼はその
(
アキハルはゆっくりと振り向き――
そして少女の顔を見た瞬間、呼吸が止まった。
そして、右の目尻に
激しい頭痛と共に、
アキハルは無意識に、
(似ている。あの頃の彼女に、よく――)
彼はそう思った。だが――
「……私の顔に、何か?」
少女は
その雰囲気や表情の細かな変化からは、「彼女」の面影を感じない――
「
「なんの話ですか?」
「こっちの話サ、お嬢さん。しかし、
「子供扱いしないでください。私はこう見えても十二歳です」
「
「そんなことよりも、本題に入りましょう」
少女はランスターの死体を指さしながら言った。
「見事な手際でした」
「fake野郎一人
「ところが彼、結構な大物ですよ。「風拳のランスター」と言えば、
「はいどーも、アキハルです。俺は
「? すみません、なんて?」
「早い話が、
「あ、はい……」
しばらく無言の時間が両者の間を
「……まぁ、なぜ
「
「
「なるほど? あの筋肉バカは
アキハルは脳裏のメモ帳にしっかりと刻みこんだ――
次に
「
「ずいぶんな自信ですね。でも、きっと上手くいきません」
「なんで???」
「どの幹部も
「ほう、詳しいじゃねェの」
「まぁ、色々とありまして。そこで提案ですが」
少女はアキハルに向かって手を差し伸べた。
「取引しませんか? 私は
「勘違いすンなよ
アキハルは少女の眼前に、なんの躊躇もなく
「俺ァこれまでに星の数ほど
アキハルはドスの利いた声と鋭い眼光で少女を
並みのヤクザなら即、失禁するほどの
しかしアキハルが警戒するのも無理はない。彼女は、
ならばこそ、彼女が敵のスパイである可能性を十分に疑わなければいけない
言動次第では残酷な決断を下す――アキハルの眼に迷いは無かった。
しかし。
「無かったことにするんですよ。全部」
少女の瞳には、強い覚悟が宿っていた。
「私が望むのは、
この街の住人からは決して感じられない、煌々と燃え盛る意志を――アキハルは、確かに感じ取った。
「――
「……なんですか?」
「
「……人に呼ばれるような名前など私は……」
「なるほど、
「話が通じない……」
呆れる少女の眼前に
「今日から俺たちァ
――こうして今宵、二人だけの
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