アレクシオンの理論

それっきり、その男と、会った事は、ない。その男は、有名な、歌手になったらしい。あの時、叫んだあと、彼の脳内で、一体何が起こっていたのだろうか。

 そのように、抑圧する、社会を悪と見做し、正義は、自然だと、いった。

 不自然な事は。社会だといった。

 社会というのは、人間だけに限った話ではない。生物全体の社会。宇宙の社会。地球の社会。己が外を造りだす、社会だ。それは、自身の肉体でさえ、社会なのだ。そうと、すれば、内部とは、一体何処に、あるのか。

 内部、魂の事だ。

 外部、それ以外だ。

 アレクシオン

 あの人は、言っていた。

 魂など、存在しない、この世界には、はじめから、何も存在など、していないのだと、いっていた。

 相互作用でしか、ないのさ。

 アレクシオンは、原子、分子モデル、クウォーク、レプトン、ニュートリノ、バリオン、フォトン、グルーオン、が、存在する。

 と言った。

 「この世界は、粒だ。」

 博士は、そう言って死んだ。

 重さと、いう、謎を解明できない儘、死んだのだ。

 グラビトンは、何億年経っても、発見されなかった。

 存在しなかったのだ。

 空間を歪ませるのは、重力だ、と天才は、解明した。

 歪ませる、重力は、グラビトンという粒子から、つくられる。

 グラビトンは、いつ、どこで、どうのように、どれくらい、だったのだろうか。

 粒子は、世界、そのものだ。

 世界は、〇と~(まるとせん)なのだ。繋がる線と、繋がらない線なのだ。

 交わる事と、交わらない事なのだ。

 境界線と、程度なのだ。

 乱数と確率なのだ。

 濃度の違いで、感知している、だけなのだ。

 この世界には、何も存在していない。

 存在しているのは、偶然だ。

 残りの確率では、存在していなかったのだ。

 存在を確定する、濃度が、高かった、其れだけの事だ。あるように、感知できるのは、その濃度を測定できる性能が、あったからなのだ。

 その性能でさえ、確率なのだ。

 あった、という事は、なかった事でもあるのだ。

 

自我何か。我という、思念は、存在を濃くした認識の確定なのだ。

ないものが、ある。

それを確定する為に、自我という、機能が必要だったのだ。その機能がなければ、この世界は、感知できないのだ。

存在を、感知するには、自我が、必要であった。

決定する、必要が、あるのだ。

自分の意志で、選択する事でしか、存在した、という認識は、得られない。其れは、そもそも、この世界には、何もないからだ。

 何もない。

つまり、虚無なのだ。

 アナクシマンドロスは、無限だと、いった。

 ピタゴラスは、数だといった。

 アルケー。

 根源である。

 無限とは、まさに、数の事だ。数えきれない数が、あるのだ。それは、この世界の仕組みを、書いている。

 存在しない、この世界を、描く数が、ある。

 唯一、存在しうる、絶対的な、指針、疑いようの、ない、事実、其れが、数なのだ。

 

 神経伝達物質。

 ホルモン。

 ドーパミン。エンドルフィン。オキシトシン。テストテロン。エストロゲン。インスリン。

 この体は、そう言った、有機化合物の、生成作用で、動いているのだ。

 シナプス。

 化学反応により、電子が、受け渡さる、神経の仕組み。

 電池と、銅線のような、神経伝達物質と、神経。

 タンパク質と、アミノ酸の、縮合。

 脂肪酸の守り。

 遺伝子の、情報伝達。存在しない、世界を創り出す、数の原理と、確定する、反自然の摂理。

 不自然な、、遺伝子と、いう、仕組み。

 生命は、人工的だ。

 其れは、どうして?。

 そもそも、生命は、存在していないからだ。

 かってに、発見したのだ。

 人が、発見し、形にした、ものだからだ。

 最初からあった、ものは、数字だ。

 数字が、あったのだ。その数字は、決まっていた。

 人工的とは、どういう事か。

 数字だ。

 数字の組み合わせにより、見られる、現象だ。

自然の中には、そういった、組み合わせが、多く見られる。そうなるように、予め出来ていたのだ。其れは、時空を超越している。

この世界に、永遠は、存在しない。

この世界は、無限なのだろうか。

無限に近づき、離れているのだろうか。

その、概念は、無限から、やってくるのだ。

 帰納という名の無限回目から、やってくるのだ。

 言葉は、無限から、やってくる。

 概念は、無限からやってきて、存在を濃くするのだ。

 答えだ。

 答えは、帰納の果てにあり、演繹の元にあるのだ。

 そうだとして、数字は、どうなるのだろうか。

 

 人間

 念

 送る。

 送られてくる。

 送って、動かすのだ。

 他人の自我が、入ってくる。

 だから、否定する。

 存在を否定するのだ。

 そうする事で、自分の自我を守るのである。

 送って来るのだ。

 人間は、贈って来る。

 思いと、いう名の念力を、そして、他人を自分にしようと、してくる。

 その度に、否定するのだ。

 肯定しては、ならない。

 肯定すれば、自我が、変化し、自分は、自分では、なく、他人となるのだ。

 

 執拗に、送り付けてくる、念力に、エネルギーを奪われる。

 そうして、死んでしまうのだ。

 生命保存の法則である。

 人間は、自分以外の人間が、自分の領域内に、いないと、自分にしようとするのだ、結果、念力を送り込み、他者を、己にし、殺すのだ。

 生命とは、儚く脆い。

 強者が、弱者を喰らう残酷な、世界だ。

 弱い者は、餌になるのだ。

 死んでしまうのだ。

 

 死んで終えば、どうなるのか。

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