第66話
(おお、おっきな桃だ〜
こっちは少し小さいけど、2つもある)
左手で大きな桃を右手で小さな桃を撫でてみる。
(うわぁ、すべすべだぁ〜これ気持ちいいなぁ。ずっと触っていたい…)
すると、小さな桃の方が勝手に動き2つで俺の手を挟んだ。めっちゃ柔らかく、ぽよぽよしている。
(すべすべとぽよぽよ…なんて素晴らしいんだ……ん??)
!!!!!?????
ガバッと起きた左隣には奈美が、右隣には麻奈がめっちゃ笑顔で俺を見ていた。
やっぱりコイツらか…
つまり俺は左手で奈美の尻を撫で、右手は麻奈の胸に挟まれてたぷたぷしていた。
(最近はいつも穏やかな朝を迎えられていたので完全に油断していた…)
俺はため息をついてから
「で、何やってんの?」と2人に問う。
右隣の麻奈が笑顔のまま
「私たち最近お互いを牽制しあっていまして…夜中は一晩中部屋の前で監視し合ってたんです」
(えぇ…コイツら一晩中俺の部屋の前にいたの!?んで、監視しあってたってなに…)
左隣の奈美がこれまた笑顔のまま
「それで、昨日このままだとラチがあかないのでいっそ3人ってのもアリなんじゃないかなぁと思いまして今に至るわけです。
でも、今唯人様の逞しいモノをどちらがファーストタッチするのかを目でバチバチに喧嘩しあってたところなんです」
「そうかそうか。じゃあ2人で一緒に頼む…
ってなるかぁぁぁぁぁぁ!!!!さっさと出てけー!!」
2人を部屋から追い出した俺は頭を押さえた。
(はぁ…最近何もないと思ってたら部屋の前でそんなことしてたのか…
そうなるとアイツらいつ寝てるんだ?)
本気でそろそろ鍵つけようかなと俺が考えていたとき、レディとナターシャの両方からhelpの通信が入った。
どちらも随分慌てており、聞き取りづらかったが要約すると、『急いで門まで来てくれ』とのことだった。
(ナターシャはともかく、レディが慌てるなんて…まるでアマンダの再来だな。
ハッハッハッ!ないない!あんな緊急事態そうそうあってたまるか)
俺は急いで着替えて門まで走って向かった。
要塞兵器が起動している…
門に近づくにつれ不安が募ってゆく…
(うあぁぁぁぁ、嫌な予感しかしねー)
門の上に着いた俺は唖然としてしまった。そして、来たことを早々に後悔した。
(何コレ…もう部屋に帰りたい…)
門の前には巨大な黒い蜘蛛が辺り一帯を埋め尽くしていた。
その先頭にいるのはジョー博士
俺はナターシャの隣に行き、どうなっているのかを訊ねた。
「司令官!
ジョー博士がアレを全部ロストエデンに入れろって言うんです。あんなキモイものを!!
アイツ頭おかしいですよね!?」
瞳孔を開けたままのナターシャがゆらぁっと揺れ笑いながら呟いた。
「………全部ぶっころ…」
(こ、こわすぎ…ナターシャさん)
とにかく俺はジョー博士と話をしてみることにした。
「ジョー博士、これは一体どうなっている?」
ジョー博士は俺が出てきてさも安心したように
「司令官!
あのアホどもはこの子らをロストエデンに入れないなどほざいておりましてねぇ。
ナターシャに至っては要塞兵器まで起動させる始末。
私もほとほと困っているところでして」
「いや、俺が聞きたいのはなぜこんな大量の蜘蛛を連れて帰ってきたのかなんだが…
ちなみに本当にコレ全部ロストエデンに入れるつもりか?」
ジョー博士は司令官まで何を言っているのかという態度で
「当たり前ですよ。我が子たちなのですから」
「よし!よくわかった」
ジョーは歓喜の涙を流しながら
「さすがは司令官でござる!」
俺はナターシャの方を向き笑顔で指令を下した。
「5匹以外ぶっころ」
待ってました!とばかりにナターシャが奇声をあげながら嬉々として要塞兵器で次々と蜘蛛を屠ってゆく。
ジョー博士は空中に手を伸ばし泣きながら
「コドーン!アレキシィス!ベンディ!ゾリヤン………………マリアンヌゥゥゥ!!」
(うっわ!アイツ一匹一匹に名前つけてんのかよ…)
「あ、あ、あ、あ、それだけはぁぁぁ!!
ジョーII世ぃぃぃぃ!!!」
(じ、自分の名前をつけているだとッ…まじで狂ったか?いや、もとからか…)
やっとナターシャが落ち着いた頃には全ての蜘蛛が無残な死骸と化していた。
(あ、あれ?俺5匹残せって…言ったよな?)
俺があれ?という顔で見るとナターシャが張りついた笑顔で
「アラァ、うっかり全て滅してしまいました…問題ありましたか?ありませんよね!?」
俺は引き攣った顔で「あ、いえ大変よく出来ました…」というのが精一杯だった。
※作者から※
最近よく『ロリコンネタしつこい』という感想をいただいております。
本当にありがたく私自身多すぎたかなぁと反省しているところでございます。ぜひ次回作の参考にさせて頂きたいと思っております!
ですが、この作品はこのノリで書いておりますので今後変えるつもりは全くありません。
ご不快になられた方にはこの場をかりてお詫び申し上げます。
本当に申し訳ございませんでした。
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