第4話 その美しさに魅せられて

「きゃっ!」

 急な出来事のため、アリスは慌てて自らの胸を手でおおった。体をよじり、必死にマルクからの視線をけようとする。しかし、その仕草でさえマルクを更に興奮させる結果となった。彼女の腕で押し潰された乳房は変形し、その柔らかさを強調するようになり、腕の隙間からは、乳房の先端に至るにあたって桃色へと変わる彼女の柔肌が微かに見えていた。その乳房を直接触りたい。その先端の尖りをこの目で確かめたい、そして吸い付き、舐め回したい。そんな欲望に支配されたマルクは、彼女の腕を引きがした。

「あっ…!」

 アリスは小さな悲鳴を上げたが、その声に拒絶の色はなく、あるのは羞恥と困惑の入り混じる期待の声色こわいろあった。

「おぉ……」

 マルクは思わず声を漏らす。それほどまでに、彼女の胸は美しかった。

 大きいことは知っていた。形がいいのも知っていた。しかし、その乳房の先端にある乳首だけは、布の上からでは想像することしかできなかった。彼女の体は色素が薄く、乳首の色はくすみのない桜色で、乳輪は親指一本分ほどとそこそこの大きさであったが、それ以上に乳房全体が大きく膨らんでいるため、小さく可愛らしく見える。先端の突起は小さくもぷっくりとして丸かった。

 マルクはついにアリスの乳房の片方を鷲掴みにし、もう片方の乳房の先端に吸い付いた。舌で何度も乳首を転がし、甘噛みし、唇でその感触を味わう。もう一方は手のひらで乳房全体をあらゆる角度から揉み、時折乳首をつまみ、よじり、指先で抑えてこねくり回す。そうしている内に、それはどんどん固く、そして尖りを鋭くした。アリスはどうやら、とても感じやすい体のようだ。ただ胸をいじっているだけで、もう無抵抗に刺激を受けるだけになっている。

「あぁ……あっ! はぁ、はぁ、んんっ!」

 アリスはたまらずあえぎ声を漏らした。それを聞いたマルクは、アリスの胸を揉んでいる手とは逆の手で、彼女の体のあらゆる箇所に触れた。指で彼女の腋のくぼみをなぞり、そのまま二の腕を優しく揉み、細い腕を撫でながら指先を絡め、更に彼女への支配を強めていく。その指を離したかと思うと今度は手を腰に当てがい、そのくびれた薄いウエストをゆっくりとでた。縦に細く伸びるへそのラインを上から下へ指でなぞり、そのまま彼女の下の水着へと手をかけた。すると今まで無抵抗だったアリスがか弱い抵抗を見せ、自身の水着の端をつかんだ。

「そこはっだめ! 今そこグチャグチャなの! 今触られたら……絶対おかしくなっちゃうヨォ!」

「それが見たいんだ……見せてくれ、いいだろう?」

 マルクがそう言うと、アリスは渋々その震える手をどけてくれた。そしてマルクは、そのまま彼女の体を覆っていた最後の水着まで取り去ってしまった。

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