第5話 『通信途絶』
場所:???
「...痛ってぇ、ちくしょう...何だったんだ今のは...」
地に伏しながら愚痴をこぼしている彼女...ランパートだ。
「フェーズランナーの中で突然光に飲み込まれて...あれ?ていうか...」
彼女は咄嗟に辺りを見回す...
前後左右、森が広がっている...
「此処...どこだ?」
オリンパスにこんな木々が生えてる場所なんて見たことないぞ...?
それにあの二人は!?
装備に付いていた無線機器を慌ただしく取り出す...
「ウィット!!アニータ!!ちょっと聞こえてる!?」
ザァー...ガガッ...
しかし砂嵐の音が虚しく出るだけだった...
おいマジかよ...もしかして無線が死んでるのか...?
私ダウンしたままなのに...ん、あれ?
「ダウンが解除されてる...そんなことあんの...?」
普通、ダウン時は各レジェンドに支給されてる即効性の強心剤を刺すことで起き上がる事ができる... 言うならば瀕死の状態だ。
「体力も回復してるし... こりゃなんか起きたな?」
瞬時にこの事態が異常だと感じたラムヤ、流石レジェンド...理解が早い。
「二人と合流しないと...私の銃は...」
辺りを見回すと、数メートル離れた場所に彼女が持っていたであろう銃器が落ちている...
「お〜あったあった、変な所になくて助かった...」
彼女は銃を拾う為に近づく、しかし完全に安心してしまったのは間違いだったようだ...
ガサッ...パキパキッ...
「ん?何だ...?」
『———グオォォォ...』
「は!?ちょっ...」ガサッ...
物音がした方向から1〜2m程の「得体の知れない何か」が姿を現した、流石に彼女でも咄嗟に草木の陰に隠れた様だ...
おいおいなんだありゃ⁉︎あんなバケモン見た事ないぞ...カイリ達が惑星ガイアに血清の材料を取りに行った時に遭遇したって言ってたヤツとも違うし...どちらかといえばプラウラーみたいに見えるけど...
「...」チラッ...
『———グルルル...』
いやぁ...あんな半透明で全身が緑色のプラウラーなんか私の記憶には無いなぁ...
「さて、どうしようかな...」
私の銃を取ろうとしたら確実に見つかる、だけどこのままこっそり逃げたらレジェンドとしての恥だ...
「よーし...やるだけやってみようか...お、丁度いいのみっけ...」
そう言うと足元にあった小石を拾う、そして...
「何を弱気になってたんだ?アタシはこうでなくっちゃね!」ブォン!
彼女は「何か」の後方の茂みへ石を投げ込んだ。
カンッ!ガサガサガサッ...
『———グルルルル...?』ガサガサ...
「よっしゃ今だッ!」タッタッタッタッ!!
隙を突き彼女は落ちている銃の元へ思いっきりダッシュする...
『———グオォォォ‼︎』ダッ‼︎
流石に音を立てたために「何か」に気付かれしまったが...
「よしッ‼︎回収出来たぞ?さーて...」カチャッ!
へへっ...銃を取ったらこっちのもんさ...
「掛かってて来な‼︎ランパートが相手だよッ!」
『———グオォォォ‼︎』
パキパキパキッ...
———ダダダダダダァン...
...
ザザッ...ガー...
「駄目ね...繋がらないわ」
「なぁアニータ...此処、何処だと思う...?」
バンガロール、ミラージュの2人も彼女と連絡をしようとしたものの失敗していた...
「分からない、けど...」スチャッ...
「うわっ...またかよ⁉︎」
2人は銃を構える。
『———キィィィィ‼︎』
「気を緩めない方が良さそうよ」カチッ...
———ダァン‼︎ダァン‼︎
——タタタタァン‼︎
Japari Legends @kemonozuki
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