本編2 ~もうすこしがんばりましょう。~

~第四章~ 東方小国群 ライクライ

第38話 東方小国群 ライクライ①

「申し訳ございません!そちらに数匹行ってしまいましたわ!」


「任せろ!」


 カンナの魔術が討ち漏らした魔物にクレイが駆け寄り、得物を一振りすると大き目の個体が地に倒れ伏した。分断された残りに対してもレンとアレンの魔術が撃ち込まれ、その息の根を止める。うん。いい感じね。レンの奴はまだまだだけど。

 ……こ、こんにちは。何か知らないけどリリシアの代わりに冒頭だけ担当しているミレニアです。よ、宜しくね!え?普通に話せって?どうせ長く続かないのだから?余計なお世話よ!

 ご、ごほん!もとい!ゼスタネンデでオロチさんの事件を解決した後、暫く休息をとった私たちは、再度南下して東方小国群ライクライと呼ばれる、その名の通り小さな国が多数集まっている地域に来たわ。 

 休みの間は、カンナの誘いで温泉に行ったりして英気を養ったので、今は皆元気いっぱい、というところね。カンナも仲間に加わって戦力も充実した感じ。これでより一層お金儲けに励めるって訳!カンナには色々な意味で頑張って貰いたいわね!兄貴程ではないにせよ、手強いでしょうから!

 何か、オロチさんの事件はヒュペリカが黒幕だったらしく、あの後直ぐに姿を晦ませちゃったみたいなの。結構優しそうな感じの人だったのに。色々とよくしてくれていたし。人は見かけによらないわね。気を付けないと。

 リリシアはそれが分かっていて、二人きりで話をしていたって事なのかな?まあ、彼女ならそう簡単にやられたりはしないだろうけど、余り危険な真似はしないで欲しいわね。やっぱり心配になるし。それと、話の内容も気になるんだけど……。まあ、いずれ話す気になったら教えてくれるだろうから、気長に待つことにするね!。

 魔物たちを退けながら順調に旅を進めていた私たちは、ライクライの中でも大き目な街に立ち寄ったのだけど、そこで――。といったところで今回の話が始まる訳。ここからはリリシアにバトンタッチ。慣れない事をしたもんだからちょっと疲れちゃったわ。後は宜しくね!

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