第14話 道標ない旅-14

 次に送られてきたメールを、五十六は早朝の学校で開いた。


*――*――*――*――*――*――*――*――*――*――*――*


 五十六さんへ


  何度もお返事ありがとうございます。


 こうしてメールを送っていると、

  五十六さんが友達のように思えます。


 ところで、今度はわたしが質問に答えなければなりません。

>あとは余談。

 > 私の名前がカッコイイって言ってくれて、

 > ありがとう。

 > 『ドリフレ』っていうのも、ユニークだよね。

 >「Dream is my friend.」ていうことだけど、

 > どんなお友達なの?

 > 今度教えて、ね。


 わたしの友達は、ベルといいます。

  遠い星から来た、

  ネコのようなキツネのようなリスのようなイヌのような、

  そんな生き物です。


 でも、ちゃんと人間の言葉も話せます。

  わたしやリリィがピンチになると、

  必ず助けてくれます。

  魔法のステッキを持っているのです。

  とっても頼りになるんです。

  とっても、カッコイイんですよ。

  五十六さんとどっちがカッコイイかな?


 ずいぶん長くなってすいません。


 また、気が向いたらお返事ください。

 それじゃあ、さようなら。

                   ドリフレ


*――*――*――*――*――*――*――*――*――*――*――*


 五十六はしめたと思った。少なくとも五十六のメールを嫌がってはいない。何気ない会話、ホームページの情報、そんなものでもいいから送り続ければ、いつしか情報が得られる。それまで、待つしかない。

 五十六は取り敢えずメールをファイルに落として、コンピューターを閉じた。

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