第5話
オルヴェスが水晶玉に巻き付いていた。それそのものはいいのだが、その下の行李に用があるのだ。ちょっとどいて、と言ってもまるで動こうとしない。
竜は財宝を貯め込む習性があると聞いたことがあるが、まだ赤ちゃんのオルヴェスには光っていればなんでもいいのであろう。
さて困ったぞ。小さいとはいえ牙は生えてるし火も吹ける。オルヴェスがわたしを攻撃したことは一度もないが、財宝だと認識したものを取り上げようとしたら本能的に襲ってくるかもしれない。
しばらく考えて、急に解決策が浮かんだ。
腕をのばし、行李の蓋ごとオルヴェスと水晶玉を移動させた。オルヴェスは特になんの反応も示さなかった。
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