第3話

ロックタワーを設置した。

竜は山に棲むものなので気に入るだろうと思ったのだ。


オルヴェスはしばらくじっと見て、まあとりあえず、といった感じで寄ってきた。どうもこの竜は偉そうである。


下が洞穴風のベッドで、岩を模した素材が天井近くまで伸びている。中は空洞になっていて、上にいくほど急勾配になっているのは体力訓練も兼ねたものだという。


オルヴェスは相変わらずの無関心な感じで下のベッドで横になったが、すぐに起き上がり、一回ロックタワーから出て、いきなりばさりと翼をはばたいた。


おおう、と思う間もなく飛んで一番上にいく。


「あんた飛べるんだ」


天井近くで小さくグウと鳴いた。気に入ったらしい。

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