第1話 夏祭りで気を晴らそう
私はあの手紙を読んだ後から、あの文が気になって仕方なかった。
考えても気がモヤモヤするだけだった。
気を晴らすために、夏祭りに行って気を晴らすことにした。
「相変わらず人多いなあ…」
私は人だかりを見て、そう呟いた。
今は夜だが、昼でも人の多さに変わりはない。
「結音〜」
私は声をかけられる。
その声の方に振り向くと、そこには親友がいた。
「久しぶりだね、茜音」
私は彼女にそう言う。
彼女の名前は
私と同じ、高校一年生だ。
「どうしちゃったの? 浮かない顔しちゃって」
彼女が私の顔を見てそう言ってくる。
彼女は中学生時代から、人の気持ちを考える事が上手かった。
だから、周りの人に凄い好かれていた。
私はそれが、ずっと羨ましかった。
「見破られちゃった? 鈴木先生って覚えてる?」
「いい先生だったねえ。 それがどうしたの?」
「実は手紙が届いたんだ。 でもさ、気になって」
「何が?」
「何故感情を失ったか教えて欲しいんだって」
「結音は、教えてあげたいと思うの?」
「…出来るんだったらね」
「今、貴女がここで決めて。 私はそれに従う」
「…絶対にやってやる」
「私はそれに従う。 何があっても仲間だから」
彼女は固く決意をしていた。
私はそんな彼女と一緒に居たいと思った。
「明日から、やらないとだね」
「必ずね」
こうしてこんな約束を交わして、私は家に帰った。
やると決めたなら、最後までやりきる。
私はそう決めたんだ。
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